2024年度 学院等開講科目 工学院 電気電子系 電気電子コース
バイポーラトランジスタと化合物半導体
- 開講元
- 電気電子コース
- 担当教員
- 宮本 恭幸
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火1-2 (S2-202(S223)) / 金1-2 (S2-202(S223))
- クラス
- -
- 科目コード
- EEE.D451
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では,駆動力において優れているとされるバイポーラトランジスタについて、各層の特性がどのような電子特性に反映するかと高速性の評価をモデリングを交えつつ行なう。つづけて、シリコンには無い様々な特性を持つ化合物半導体について、その物理的性質を示した後で、HBT,HEMTなどの現在携帯電話などに使われているトランジスタを説明し、さらに今後期待されている化合物半導体によるパワーデバイス、MOSFETについても説明する。
狙いとしては、トランジスタの中で最も長い歴史を持ち、成熟しつつある分野であるバイポーラトランジスタにおいて、様々な物理現象のデバイス物理への影響について、その計算方法を学ぶことであり、大学院講義であることから、できるだけ知識を網羅していく形(すなわち専門家レベルの知識の習得)を目指している。化合物半導体においても、同様の手法をとって学んでいく。
到達目標
バイポーラトランジスタの高速化にはどのような手法があるか、化合物半導体の電子物性及びその電子デバイス応用を理解し、数値的にも扱えることを目標とする。扱う課題は、状態密度、拡散、ドリフト、輸送方程式、再結合、バンド図、エミッタ層での正孔電流、ドリフトトランジスタ、ドーピングによるバンドギャップ縮小、SiGe HBT, アーリー効果、耐圧、速度飽和、カーク効果、遅延時間解析、遮断周波数、最大発振周波数、大信号モデル、化合物半導体、ヘテロ接合、ホットエレクトロン、谷間遷移、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ、化合物半導体電界効果トランジスタ、ワイドバンドギャップ材料によるパワーデバイス、化合物半導体MOSFETなどである。
キーワード
バイポーラトランジスタ 化合物半導体 デバイス物理 電子デバイスの等価回路
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
知識量が多いため、毎回宿題を出すが、さらに3回に区切って計算をメインにした演習を行なう。また期末試験は資料持込可での記述式で行なう。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | バイポーラトランジスタの基本特性 | 与えられた構造,バイアスからコレクタ電流、ベース電流を計算 |
第2回 | 諸効果を入れたガンメルプロット | 説明された諸効果をいれたガンメルプロットを描く |
第3回 | ベースでのドーピング・組成変調 | ベースの組成変調を入れた時のコレクタ電流の変化を計算 |
第4回 | アーリー効果と耐圧 | コレクタ構造から最大電流と耐圧を計算 |
第5回 | 演習 | 第1回から第4回をまとめた数値演習 |
第6回 | 小信号等価回路 | 与えられた構造からfT,fmaxを算出 |
第7回 | コレクタの動特性への影響・測定法 | 与えられたコレクタ構造による高周波特性を算出 |
第8回 | 大信号用モデリング | ガンメルプーンモデルでエミッタ接地特性を描く |
第9回 | 大信号回路 | ECL回路での動作速度を計算 |
第10回 | 演習 | 第6回から第9回をまとめた数値演習 |
第11回 | 化合物半導体とMESFET | MESFETの動作特性を構造から計算 |
第12回 | ヘテロ接合とIII-V HBT | HBTの動作特性を構造から計算 |
第13回 | HEMT | HEMTの動作特性を構造から計算 |
第14回 | 化合物半導体MOSFETとワイドバンドギャップデバイス | InGaAs MOSFETの動作特性を構造から計算 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
随時T2SCHOLAで配布する。第10回までの参考書は、”タウア・ニン 最新VLSIの基礎 第2版”丸善
成績評価の方法及び基準
バイポーラトランジスタの各層がどのように速度向上につながるかの理解と、化合物半導体の電子物性およびその電子デバイス応用への理解で成績評価を行う。毎回の宿題12回分(40%)、2回の演習(20%)、および期末試験(40%)で評価する。
関連する科目
- EEE.D351 : 電子デバイス第一
- EEE.D211 : 半導体物性
- EEE.C211 : アナログ電子回路
履修の条件・注意事項
電子デバイス第一 半導体物性 アナログ電子回路を履修しているものとして講義を行なう。