2024年度 学院等開講科目 工学院 機械系 機械コース
宇宙工学実践プロジェクト
- 開講元
- 機械コース
- 担当教員
- 中西 洋喜 / 中条 俊大
- 授業形態
- 講義/演習/実験等 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等
- クラス
- -
- 科目コード
- MEC.M432
- 単位数
- 111
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 1~2Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
人工衛星モデルの設計・製作・打上実験を通じて,特に,理論的な考察を可能な限り行う努力を通じて,宇宙工学理論の実践プロセスおよびプロジェクトマネジメントの方法を習得することを目標とする。宇宙ミッションの成功には,理論に裏付けされた綿密な設計・計画のみならず,効率的なプロジェクト遂行力が必要不可欠である.本講義では,これまで習得してきた宇宙工学の知識を総動員し衛星開発・フライト実験に挑む.理論と実践の関係,応用法を十分に理解し,チームによる効率的なプロジェクト遂行力を身に着ける.また、ロケット打上等の調整・交渉、現地報告会等を通じて、多様な文化背景を持つ人々に対して、自分の考えを伝える能力、相手を理解する能力、共同で物事を実施する能力を養う。
到達目標
本講義を履修することにより,以下を修得する.
1) 衛星開発に必要な宇宙工学の基本的な常識・知識を身に着ける.
2) プロジェクトマネジメントの基礎を身に着け,プロジェクトの企画から達成に導くプロセスについて理解し,実行できるようになる.
3) リーダーシップ・フォロワーシップといったチームワーク力を身に着ける
4) 他者・他グループとの交渉を進め,相手を理解し自分の考えを伝える能力を向上させる.
5) 設計,開発,試験で得られた知見を理論的に解析・統合することで,工学としての設計論を取得する.
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
本講義は、JAXAでの科学観測衛星や深宇宙探査機等の研究開発に関する実務経験を持つ教育担当教員がその実務経験を活かし、宇宙工学についての実践的な教育を行う。
キーワード
宇宙工学,衛星設計・開発,プロジェクトマネジメント
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
- 機械工学の発展的専門学力, 専門知識を活用して新たな課題解決と創造的提案を行う能力,他者と協調してプロジェクトを立案・遂行する能力
授業の進め方
高度なミッションを行うために,CANSATと呼ばれるジュース缶またはミルク缶サイズの人工衛星モデルを設計・製作し,気球投下試験,さらには,講義の範囲外ではあるが,受講者が希望して外部審査に通過することにより,9月に米国で開催されるロケット打上イベントでのフライト実験を実施する.要求される機能・環境試験および外部NPO法人による国内審査(複数回)をクリアするべく作業を進める.基本的に、10人程度を定員とし、設計・製作作業を進める。定期的に開催する講義において、進捗報告、ディスカッション、環境試験、審査会等を実施する他、外部の審査会や合同気球実験等へ参加する。コロナ禍のため、米国実験に参加できない場合は、日本にて代替実験を実施する予定である。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス | プロジェクトの方針を立てる. |
第2回 | ミッション設計1 | ミッションの概要についてまとめ,進捗を発表する. |
第3回 | ミッション設計2 | ミッションの詳細についてまとめ,進捗を発表する. |
第4回 | ミッションデザイン審査会(MDR) | 完成したミッションプランに対して,教員および上級生の審査を受け,十分な説明を行う. |
第5回 | 機体設計・基礎試験1 | 設定したミッションを達成する為の機体の基礎設計およびそれに必要な基礎試験について進捗報告しディスカッションする. |
第6回 | 機体設計・基礎試験2 | 設定したミッションを達成する為の機構の基礎設計およびそれに必要な基礎試験について進捗報告しディスカッションする. |
第7回 | 基本設計審査会(PDR) | 基礎設計について,教員及び上級生の審査を受け,十分な説明を行う. |
第8回 | 詳細機体設計・基礎試験 | PDRでのディスカッションを基に,機体の再設計・詳細設計を進め,進捗報告およびディスカッションを行う. |
第9回 | 詳細設計審査会(CDR) | 打上機体の詳細設計について,教員及び上級生の審査を受け,十分な説明を行う. |
第10回 | エンジニアリングモデル製作・機能試験・環境試験 | 打上機体のエンジニアリングモデルの製作及び必要な試験について進捗報告しディスカッションする. |
第11回 | フライトモデル製作・機能試験・環境試験 | エンジニアリングモデルをベースに,フライトモデルの製作・試験を行い,その結果について進捗報告及びディスカッションを行う. |
第12回 | 気球フライト試験 | 完成したフライトモデルを気球より投下する実験を行い,設定したミッション目標を達成する. |
第13回 | フライトモデル製作・機能試験・環境試験2 | フライトモデルの製作・試験について進捗報告及びディスカッションを行う. |
第14回 | 成果報告会 | プロジェクトの成果についてまとめ,これを発表する. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
教科書
配布資料
参考書、講義資料等
配布資料・その他講義中に適宜紹介する
成績評価の方法及び基準
CanSatのミッション定義、解析、設計・製作・試験、ミッション遂行状況,グループへの貢献度などについてのレポート(100%)により採点する。
関連する科目
- MEC.M433 : 宇宙システムアナリシスA
- MEC.M531 : 宇宙システムアナリシスB
- MEC.M434 : 宇宙ロボティクス
- MEC.M532 : 宇宙システム利用
- MEC.M533 : 宇宙開発応用A
- MEC.M534 : 宇宙開発応用B
- MEC.M431 : 宇宙システムデザイン
- MEC.M231 : 宇宙工学基礎
- MEC.M331 : 宇宙システム工学
- MEC.M333 : 宇宙開発工学
履修の条件・注意事項
宇宙工学の基礎知識(宇宙工学基礎,宇宙システム工学,宇宙開発工学履修済み相当)を有することが望ましい.
実習が主となるため、定員以下になるまで、受講初期に、面接、レポート、過去の成績等で選抜する。
最後まで諦めない気持ちが必要である。
その他
原則、開発費等は受講者の自己負担であるが、外部資金を獲得するなどすれば、例年支援によりほぼ賄えている。授業の範囲外であるが、受講者が希望して外部審査に合格すれば、米国ネバダ砂漠で実施しているロケット打ち上げ実験に参加することも可能である。但し、学外実験には厳格に守るべき規則があり必ず遵守しなければならないこと、また旅費は各自負担であることは注意すること。
講義開始に先立ち,本講義の説明会を1Q第1週に開催する.
開催日時・場所の詳細は4/5までに石川台1号館1階ロビーに掲示するので確認すること.