2024年度 学院等開講科目 工学院 機械系 機械コース
構造健全性評価学特論
- 開講元
- 機械コース
- 担当教員
- 水谷 義弘
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月1-2 (WL1-401(W541))
- クラス
- -
- 科目コード
- MEC.C432
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
機械もしくは構造物を設計する際には、その構造健全性を保証するために、構造材中の初期欠陥と使用中に発生するき裂を想定することが必要となる。また、運用中に損傷が検出された場合には、破壊力学的手法により機械および構造物の健全性を改めて評価する必要がある。本講義では破壊力学の基礎を復習した後に、様々な分野で行われている健全性評価の手法を紹介する。具体的な講義項目は、応力拡大係数、き裂先端塑性域、破壊靭性、破壊抵抗、Dugdale model, J積分、破壊評価線図、疲労き裂、応力腐食割れ、安全寿命設計、フェールセーフ設計、損傷許容設計などである。
本講義でははじめに、過去に発生した機械/構造物の破壊事故事例を振り返り、エンジニアが事故から学んだ材料に関する知見を学ぶ。次に、主に構造にき裂が発生する場合を対象として、構造健全性評価に必要となる応力拡大係数、J積分、破壊靱性、破壊評価線図等と、機械と構造物の設計段階および運用段階における構造健全性保証の考え方を修得する。
到達目標
構造健全性評価に必要な破壊力学の基礎的な知識を理解し、機械と構造物の設計段階および運用段階における構造健全性保証の考え方を修得することを到達目標とする。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
本講義は,宇宙用高圧ガス機器の開発に携わった実務経験を持つ担当教員がその実務経験を活かし,
授業の一部で高圧ガス機器の健全性評価の例を紹介する.
キーワード
応力拡大係数、き裂先端塑性域、破壊靭性、破壊抵抗、Dugdale model, J積分、破壊評価線図、疲労き裂、応力腐食割れ、安全寿命設計、フェールセーフ設計、損傷許容設計
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義形式で授業を進める。授業に関係する宿題をだす。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 構造健全生評価の流れ,応力による破壊評価 | 主にき裂を有する構造の健全生評価の流れを紹介する。また,応力ベースでの破壊評価法を紹介する. |
第2回 | 応力拡大係数と応力拡大係数による破壊評価 | 応力拡大係数の概念と応力拡大係数ハンドブックを利用したその算出法を説明する。また,応力拡大係数ベースの破壊評価法とその適用条件を説明する。 |
第3回 | 時間依存形破壊 | 応力拡大係数を用いて疲労き裂と応力腐食割れの進展を予測する方法説明する。 |
第4回 | 時間依存形破壊に対する設計思想 | 時間依存形破壊を想定した安全寿命設計、フェールセーフ設計、損傷許容設計の考え方について説明する。 |
第5回 | J積分 | 応力拡大拡大係数が適用可能な線形破壊力学の領域を超えて破壊評価する際に必要なパラメータであるJ積分の概念を説明する。 |
第6回 | J積分およびCTODによる破壊評価 | J積分ベースでの破壊評価法とその適用条件を説明する。き裂先端開口変位(CTOD)の概念とCTODを用いた破壊評価法も説明する。 |
第7回 | 破壊評価線図を用いた破壊評価、構造健全生評価の実例 | 破壊評価線図(2パラメータ法)を用いた破壊評価法を説明するとともに、配管溶接部に発生した応力腐食割れに対する構造健全生評価の例を紹介する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
Michael Janssen他著 『Fracure Mechanics』 Spon Press、 ISBN-13: 978-0415346221
小林英男著 『破壊力学』 共立出版、ISBN-13: 978-4320081000
小林英男著 『構造健全性評価ハンドブック』 共立出版、ISBN-13: 978-4320081536
小林英男著『破壊事故』共立出版、ISBN-13: 978-4320071650
成績評価の方法及び基準
構造健全性評価の考え方と構造健全性評価に必要な破壊力学の基礎に関する理解度を評価する。小レポート(40%)・最終レポート(60%)で成績を評価する。
関連する科目
- MEC.A201 : 工業力学
- MEC.C201 : 材料力学
- MEC.C211 : 弾塑性力学
- MEC.C331 : 材料強度学(機械)
- MEC.C434 : 製造物の安全性とユーザの安心の科学
- MEC.C531 : 高温材料強度学特論
履修の条件・注意事項
材料強度学(MEC.C331.E)の知識があること。