2024年度 学院等開講科目 工学院 経営工学系
工業心理学
- 開講元
- 経営工学系
- 担当教員
- 梅室 博行
- 授業形態
- 講義/演習 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月7-8 (W9-311) / 木7-8 (W9-311)
- クラス
- -
- 科目コード
- IEE.C203
- 単位数
- 110
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年3月17日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
技術と人間のインタラクションを考えるためには人間の基礎的な性質を知ることが必要である。本科目では心理学的な基礎知識、特に生産の現場やインターフェースの設計において重要な知覚・認知・運動について、現実の場面と関連づけながら学ぶ。
到達目標
本講義終了時には
(1) 人間の認知プロセスについての基礎知識を習得している。
(2) 人間の認知的特性の産業上の応用について基礎知識を習得している。
(3) 人間の合理性と非合理性についての考察ができる。
(4) 心理学という科学的方法と、心理学実験の方法を理解している。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
担当教員は民間企業勤務期間に市場における人間の行動についての研究の実務経験を有する。
キーワード
認知科学, 認知心理学, 記憶, 知覚, 注意
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義ではあるが、活発な討論を期待する。中間試験と期末試験を行う。
ガイダンス、イントロダクションに続き、メインのPart 1 (第2回~第11回) では情報処理アプローチ(認知主義)について学ぶ。人間の認知を情報処理装置としてモデル化するこのアプローチには現在では多くの批判があるが、工学的に人間をモデル化する際には依然として広く用いられている。よってこの分野の古典として基礎知識を学ぶ。Part 2 (第12回~第14回)では、認知主義への振り返りとして非認知能力の解説や認知主義への批判とそれ以降のアプローチ、特に感情などについての新しい動向について学ぶ。さらに心理学実験の基礎的な知識を習得するとともに、実際の実験に参加し体験する。
講義の中でも演習やミニ実験を織り込み、講義内容の理解を深める。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 授業ガイダンス+序論: 心理学が「科学」になるまで | 授業の目的や方法、評価基準等を理解する。 科学的方法とは何かを考え, 心理学が科学的方法として成立するまでの歴史を理解する。 |
第2回 | 認知プロセス:Overview | 認知プロセスの概観を理解する。 |
第3回 | 知覚(第1回):信号検出理論 | 信号検出理論を理解する。 |
第4回 | 知覚(第2回):ビジランスタスク | 信号検出理論を応用しビジランスタスクの性質を理解する。 |
第5回 | 注意(第1回):注意の種類 | 認知資源と注意を理解し、注意の種類を知る。 |
第6回 | 注意(第2回):視覚サンプリング | 視覚サンプリングの性質と、設計への応用を理解する。 |
第7回 | 記憶(第1回):作業記憶と長期記憶 | 2つの種類の記憶の性質を理解する。 |
第8回 | 記憶(第2回):作業記憶の限界 | 作業記憶の容量および保持時間の限界を理解する。 |
第9回 | 意思決定 | 人間の意思決定のプロセスを理解し、様々なヒューリスティクスやバイアスがあることを学ぶ。 |
第10回 | 行動選択(第1回): 反応時間と情報処理速度 | 反応時間に影響を与える要因を学び、Hick-Hyman の法則を理解する。 |
第11回 | 行動選択(第2回): 情報スループットモデルの限界 | 情報スループットモデルの限界を理解する。 |
第12回 | 心理学実験(講義) | 心理学における実験について基礎を学ぶ。 |
第13回 | 非認知能力 | いわゆる非認知能力と呼ばれるものの概観と考え方、測定方法などについて学ぶ |
第14回 | 認知主義への批判と新しい研究の動向 | 認知主義に対するさまざまな批判を学び、今世紀の新しい研究の動向について学ぶ。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
Wickens, C. D., & Hollands, J. G. (2000). Engineering Psychology and Human Performance (3rd ed.). Prentice Hall.
参考書、講義資料等
Norman, D. A. (2004). Emotional Design. Basic Books.
必要に応じて資料を配布。
成績評価の方法及び基準
期末試験(60%), および授業への参加(40%)を評価する。
関連する科目
- IEE.B206 : 実験経済学
- IEE.C202 : 現代インダストリアルエンジニアリング第一
- IEE.C304 : 人間工学
- IEE.C306 : ユーザーエクスペリエンスのプロトタイピング
- IEE.C432 : 認知人間工学
- IEE.C533 : 感情と人の社会
- IEE.D436 : 医療の質と安全
- IEE.D435 : 社会とコンピュータ
履修の条件・注意事項
特になし
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
梅室 博行
umemuro.h.aa[at]m.titech.ac.jp
その他
今年度は講義の一部(2回程度)がオンラインになる可能性があります。