トップページへ

2024年度 学院等開講科目 工学院 情報通信系

線形電子回路

開講元
情報通信系
担当教員
ISLAM A K M MAHFUZUL / 佐藤 広生
授業形態
講義 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火5-6 (S4-203(S423)) / 金5-6 (S4-203(S423))
クラス
-
科目コード
ICT.I312
単位数
200
開講時期
2024年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年3月14日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

電子回路は現代情報システムの根幹を成しており,回路は微細化の恩恵を受けて高速化している.回路は物理世界とサイバー世界を繋ぐ必須なインタフェースであり,トランジスタが情報変換の重要な役割を果たす.そこで,トランジスタの特性を理解することは電子回路を設計する上で最重要である.一方,電子回路を設計するためには,電子回路特有の解析手法を理解する必要がある.この授業では,トランジスタの特性を理解するとともに,電子回路特有の解析手法を取得し,さらに電子回路の汎用素子である演算増幅器の特徴や適用手法について学ぶ.

到達目標

この授業では以下の手法を修得する.
1) 見通しの良い回路の解析手法
2) 簡単な電子回路の設計手法

キーワード

トランジスタ,増幅回路,負帰還,差動増幅回路,演算増幅器

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

この授業では,回路解析手法の復習から始め,トランジスタの特性と信号増幅の関係について説明し,信号増幅の簡単な例として演算増幅器を用いた増幅回路を紹介する.次に1個のトランジスタを用いた増幅回路の解析について述べ,さらに増幅回路を組み合わせた,より複雑な増幅回路の解析手法について説明する.これら増幅回路の特性評価の手法や負帰還を用いた特性の改善方法を紹介する.最後に,電子回路の簡単な実現例として,電力増幅回路,フィルタ,発振回路の設計手法について述べる.

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 回路解析の基礎 講義資料および教科書の第1章を予習すること.講義後に講義内容を復習し,各種回路解析手法を復習し,演習問題により自分の理解を確認すること.
第2回 電子回路と半導体素子の基礎 教科書第1章を事前に精読し,電子回路の考え方と素子の構造について理解すること.物理世界と電気信号の関係について講義内容を元に復習すること.
第3回 MOSトランジスタの動作とモデル化 教科書の第2章を予習すること.講義後に回路シミュレーションを行い,各種特性とパラメータとの関連性を理解すること.
第4回 MOS増幅回路の基礎 教科書の第3章の前半を予習し,講義後に講義内容の復習と回路シミュレーションにて各種原理を理解すること.
第5回 カスコードと縦続接続型増幅回路 教科書の第3章の後半を予習すること.講義資料と回路シミュレーションを元に各種接続方法の効果について理解を深めること.
第6回 増幅回路の周波数特性 教科書の第4章を予習し,フィルタ特性を理解すること.講義後に教科書と講義内容の復習とともにボード線図を求めて理解を深めること.
第7回 電子回路のノイズ 教科書の第5章を精読し,講義内容の復習によりノイズの発生原理とノイズが伝わるメカニズムについて理解を深めること.
第8回 中間試験 これまでの講義内容の理解度を評価する.
第9回 バイアス回路と参照電源回路 教科書の第7章を予習し,講義内容の復習により電子回路のバイアス条件を保証する方法について理解を深めること.
第10回 差動増幅回路 教科書の第6章を予習し,講義内容の復習によりノイズに強い回路設計として差動増幅回路の特徴について理解すること.また,回路シミュレーションにおいてパラメータを変えてノイズ耐性を確認すること.
第11回 帰還回路 教科書の第10章を予習すること.帰還の概念とメカニズムに関する知識を取得し,帰還回路の安定性について考察できるようになること.
第12回 演算増幅回路(オペアンプ)ー基礎編 教科書の第11章を予習し,オペアンプの必要性について考えること.講義後に,教科書の復習と回路シミュレーションにより理解を深めること.
第13回 演算増幅回路(オペアンプ)ー応用編 教科書の第12章を予習し,オペアンプ回路の特性の改善方法と応用について学習すること.
第14回 フィルタ回路の設計 教科書の第13章を中心に,フィルタ回路の設計手法を習得すること.

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと.また,回路の様々な特性をシミュレーション可能なプログラム(LTspice)を提供する.これらのシミュレーションを自ら行い,パラメータを変えて特性変化を確認し,理解を深めること.

教科書

谷口 研二 『CMOSアナログ回路入門』,CQ出版社 ISBN-10:4789830373

参考書、講義資料等

必要に応じて補足の講義資料を配布する

成績評価の方法及び基準

レポート課題,中間試験及び期末試験により評価する.基本的に,レポート課題を20%,中間試験を30%と期末試験を50%の割合にする.

関連する科目

  • ICT.I203 : 交流回路
  • ICT.I207 : 線形回路

履修の条件・注意事項

履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい.