2024年度 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
生物物理学II
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 松下 道雄 / 藤芳 暁
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月5-6 (南5-503CD)
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.C453
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
20世紀始め、発酵作用について、これが果たして酵母の生命活動か否かが議論されていた。抽出と精製の技術の進歩により、ウレアーゼという酵素が初めて純度の高い結晶の形で単離・精製され、タンパク質であることが分かった。1926年のことであった。
本講義では、生体分子の中でも特にタンパク質に注目し、その構造と機能について、現在どこまで分かっているのかを紹介する。そして、今後物理学が生命の理解にどのような貢献ができるかを考える。
到達目標
本講義を履修することにより、以下の知識と能力を習得する。
1)酵素はタンパク質の一種である。反応速度論に基づいて酵素の触媒機能を理解し、酵素機能の阻害を説明できる。
2)ヘモグロビンはタンパク質の4量体として血液の酸素運搬を担っている。その優れた酸素運搬能は単量体間の協同現象によることを理解し、4量体の高次構造の変化として観測可能であることを説明できる。
3)膜チャネルタンパク質は細胞膜に在って、その多くが信号伝達に関わっていることを理解し説明できる。
キーワード
タンパク質、酵素、触媒、反応速度論、阻害、ヘモグロビン、4量体、酸素運搬、共同現象、高次構造、膜チャネル、膜タンパク質、細胞膜、信号伝達、G-タンパク質共役7回膜貫通型受容体タンパク質、Gタンパク質
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
生物学では、「タンパク質の四次構造」といった物理にはない概念が存在したり、「活動電位」のように、異なる用語を使ったりする。このため講義では、聞きなれないが重要な言葉の説明を欠かさないようにしたい。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 酵素の触媒機能 | 酵素は生化学反応を触媒するタンパク質であることを説明せよ。 |
第2回 | タンパク質の立体構造 | 酵素が触媒として機能するためには、酵素ごとに固有の立体構造をとらねばならないことを説明せよ。 |
第3回 | ヘモグロビンの酸素輸送における共同効果 | ヘモグロビンの酸素結合力が肺と末端とで異なるのは、四量体を構成するサブユニット間の共同効果によることを説明せよ。 |
第4回 | 膜チャネルと神経信号の伝達 | 軸索中の信号伝達におけるイオンチャネルの役わりを説明せよ。 |
第5回 | 細胞間の情報伝達とGタンパク質 | 受容体タンパク質と共役したG-タンパク質の機能を説明せよ。 |
第6回 | 視覚の初期過程 | 視覚の初期過程を説明せよ。 |
第7回 | 単一タンパク質の単一反応の観察 | 微小電流の測定によって一個のイオンチャネルの開閉を観察できることを説明せよ。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
講義ノートの pdf を公開。
参考書、講義資料等
1) ストライヤー生化学 第8版 (2018)
2) 分子細胞生物学 第8版 (2019)
成績評価の方法及び基準
期末レポートに依る。
関連する科目
- PHY.C343 : 化学物理学
履修の条件・注意事項
特になし。