2024年度学院等開講科目理学院物理学系物理学コース

統計力学 III

開講元: 物理学コース
担当教員: 笹本智弘
授業形態: 講義 (対面型)
メディア利用科目: -
曜日・時限 (講義室): 月3-4 (S2-202(S223)) / 木3-4 (S2-202(S223))
クラス: -
科目コード: PHY.S440
単位数: 200
開講時期: 2024年度
開講クォーター: 3Q
シラバス更新日: 2025年3月14日
使用言語: 英語

シラバス

授業の目的（ねらい）、概要

相転移・臨界現象の理論は，統計力学の格好の応用例である。本講義では，相転移の理論を概観した後，平均場理論の様々な形態を紹介し，スケーリング理論やくりこみ群理論について詳述する。さらに，対称性の果たす役割や可解模型，量子相転移についても最近の知見を交えながら解説する。非平衡系の統計力学についても，線形応答理論や相反定理などの確立した分野にとどまらず，ジャルジンスキー等式や揺らぎの定理など最近の発展についても講述する。

到達目標

平衡および非平衡状態の統計力学を深く理解し，様々な現象の解析に応用できることを目指す。

キーワード

相転移　臨界現象　くりこみ群　非平衡　揺らぎ　

学生が身につける力

専門力
教養力
コミュニケーション力
展開力 (探究力又は設定力)
展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

講義形式

授業計画・課題

	授業計画	課題
第1回	相転移理論の概観	相転移とは何かを説明できるようになる。
第2回	相転移の基礎	相転移を特徴付ける量について説明できるようになる。
第3回	平均場理論	平均場理論の考え方について説明出来るようになる。
第4回	ランダウ理論	ランダウ理論の考え方について説明できるようになる。
第5回	スケーリング理論	スケーリング理論を簡単な例に適用できるようになる。
第6回	くりこみ群の基礎	繰り込み群の基本的な考え方について説明できるようになる
第7回	運動量空間くりこみ群	運動量空間繰り込み群を簡単な例に適用出来るようになる。
第8回	連続対称性のある系	連続対称性のある系の例を挙げ、不連続対称性のある系との違いを説明できるようになる。
第9回	臨界現象に関連する話題	臨界現象に関係するいくつかの話題について、基本的な特徴を説明できるようになる。
第10回	非平衡現象の基礎	非平衡系と平衡系との違いを説明できるようになる。
第11回	確率過程	確率過程による非平衡現象の記述を説明できるようになる。
第12回	ブラウン運動	ブラウン運動の基本的な性質を説明できるようになる。
第13回	線形応答理論	線形応答理論の基本的な性質を説明できるようになる。
第14回	非平衡現象に関連する話題	非平衡現象に関連する話題の基本的な性質を説明できるようになる。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため，参考書や配布資料等の該当箇所を参照し，「毎授業」授業内容に関する予習と復習（課題含む）をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特に指定しない

参考書、講義資料等

授業で紹介する

成績評価の方法及び基準

レポート等による

履修の条件・注意事項

上記関連科目を履修していることが望ましい