2024年度 学院等開講科目 理学院 化学系
結晶化学
- 開講元
- 化学系
- 担当教員
- 植草 秀裕
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月5-6 (M-101(H116)) / 木5-6 (M-101(H116))
- クラス
- -
- 科目コード
- CHM.B333
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
回折法による分子構造、結晶構造の決定法の原理を説明する。次にX線回折強度測定方、結晶構造解析法の実際について理解を深め、自ら結晶構造解析をする知識と技術を身につけることができる。また、回折法について他分野で応用することができる力を身につけることができる。
結晶構造解析は、物質の固相(結晶相)を扱い、回折法により正確な分子構造・結晶構造を決定する手法である。この手法によって得られた構造データは、分子構造や物質の同定に限らず、構造に基づいた分子の性質、集合体の性質の理解に必須であるため、原子・分子レベルでの理解が求めらる化学では分野を問わず必須の手法の一つである。そこで、結晶の三次元構造はどのようにして解析されるのかについて、その原理と方法を解説する。授業前半では、基礎を学習する。まず、結晶格子によるX線回析と電子密度・構造因子について理解し、次に結晶の対称性、特に並進を伴う対称操作を理解する。後半では、具体的に結晶構造解析の進め方を学習する。すなわち、空間群の決定、直接法・重原子法(パターソン関数法を含む)などによる初期モデルの決定、最小二乗法による構造精密化、結果の表現という流れを理解する。最後に解析の実例を通じて最新の解析法と結果の評価を学習する。
到達目標
X線回折による結晶構造解析の理論を理解できる。特に結晶構造因子の導出と応用、フーリエ変換による電子密度の表現を理解できる。結晶の対称性とその表現方法を理解できる。結晶構造解析に使用する技術を具体的に理解できる。
キーワード
結晶構造、分子構造、X線、構造解析、X線回折
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
授業中に演習を含める。後半に実際の結晶構造解析の実際についての説明を交える。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 結晶化学とは何か-身の回りにある結晶化学を発見する- | 結晶性物質を発見し、その性質が構造から説明できることを理解する |
第2回 | 結晶の対称要素・点群対称と晶系 | 対称性と並進条件から晶系を理解する。 |
第3回 | 結晶の空間群-並進対称を含めた結晶性 | 並進成分を持つ対称性を含めて空間群対称性が現れることを理解する。 |
第4回 | 格子から結晶構造因子への導入 | 格子面とブラッグの式から結晶構造因子を導く |
第5回 | 原子散乱因子から結晶構造因子へ | 複数の電子によるX線の散乱から結晶構造因子を導く |
第6回 | 逆格子と回折条件・電子密度 | 逆格子を使った結晶構造因子の導出と回折条件の理解、電子密度の計算を理解する |
第7回 | 回折強度の対称性 | 回折強度と結晶構造の対称性の関係を理解し、消滅則から空間群を決定する方法を理解する。 |
第8回 | 位相決定法(1) | パターソン関数法、逐次フーリエ法、Dual Space methodによる位相決定法を理解する |
第9回 | 位相決定法(2) | 直接法、同形置換法による位相決定を理解する。 |
第10回 | 構造精密化 | 最小二乗法による結晶構造精密化と関連する話題を理解する。 |
第11回 | 結晶構造解析法-結晶成長 | 単結晶作成法、および単結晶に関連する、双晶、同形結晶について理解する。 |
第12回 | 結晶構造解析法-回折強度測定 | 測定装置を使って回折強度を測定する手順を理解する。 |
第13回 | 結晶構造解析法-結晶構造解析 | 結晶構造解析の手順を理解し、ソフトクリスタルの使い方を理解する。 |
第14回 | 演習 | 結晶化学に関する演習を行う |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
「X線・中性子による構造解析」大橋裕二(東京化学同人),資料は必要に応じて配布する
参考書、講義資料等
大場茂著『X線結晶構造解析入門』化学同人、資料は必要に応じて配布する
成績評価の方法及び基準
結晶構造、構造解析法、結晶構造の考え方,計算法及びそれらの応用に関する理解度を評価する。期末試験により成績を評価する。
関連する科目
- CHM.B301 : 無機化学第二
- CHM.B331 : 化学計測学
- CHM.B335 : 固体化学
- CHM.B305 : 無機・分析化学総合実験
履修の条件・注意事項
なし