2024年度学院等開講科目理学院物理学系

熱力学（物理）(演習） A

開講元: 物理学系
担当教員: 藤本和也 / 笹本智弘
授業形態: 演習 (対面型)
メディア利用科目: -
曜日・時限 (講義室): 金3-4 (M-103(H114))
クラス: A
科目コード: PHY.S219
単位数: 010
開講時期: 2024年度
開講クォーター: 3Q
シラバス更新日: 2025年3月17日
使用言語: 日本語

シラバス

授業の目的（ねらい）、概要

熱力学は物質の状態や状態変化を理解するための基礎的学問である．主に気体を対象として熱力学の法則や，エントロピー，自由エネルギー，平衡条件などの概念を学習する．本演習では，演習問題を解くことによって熱力学の法則や各種状態量の概念を理解し，それらの数学的な記述法を習得することで，講義科目の理解を助けることをねらいとする．

到達目標

本演習では，以下の知識と能力を習得することを目標とする：
(1) 熱力学の法則を理解する．
(2) エントロピー，自由エネルギー，化学ポテンシャルなどの熱力学の基礎概念を理解する．
(3) 熱力学の数学的記述法を習得し，数式が意味する物理を説明できるようになる．

キーワード

内部エネルギー，熱力学第一法則，準静的過程，定積変化，定圧変化，等温変化，断熱変化，カルノーサイクル，熱力学第二法則，効率，熱力学温度，エントロピー，可逆と不可逆，平衡条件，自由エネルギー，マックスウェルの関係式，相平衡，化学ポテンシャル，空洞放射，ゴム弾性，磁性体

学生が身につける力

専門力
教養力
コミュニケーション力
展開力 (探究力又は設定力)
展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

講義科目［熱力学（物理）（講義）］の進捗に沿って進める．毎回，演習問題を配布するので，その次の回までに問題を解くことを期待する．各問題について発表担当者を決め，担当になった者は教室の黒板（または白板）で解答を発表すること．

授業計画・課題

	授業計画	課題
第1回	熱力学的法則	熱力学第一法則と第二法則を理解する．
第2回	エントロピー	エントロピーの概念を理解する．
第3回	平衡条件と自由エネルギー	自由エネルギーを用いて平衡条件を説明する．
第4回	熱力学諸関数	マックスウェルの関係式を導く．
第5回	相平衡と化学ポテンシャル	化学ポテンシャルを用いて相平衡を説明する．
第6回	熱力学の応用（１）	ゴム弾性を熱力学的に説明する．
第7回	熱力学の応用（２）	磁性体の性質を熱力学的に説明する．

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため，教科書や配布資料等の該当箇所を参照し，「毎授業」授業内容に関する予習と復習（課題含む）をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

講義科目に準じる．

参考書、講義資料等

三宅晢『熱力学』裳華房
原島鮮『熱力学』培風館

成績評価の方法及び基準

平常点（発表，〜３０％）とレポート（〜７０％）により評価する．

履修の条件・注意事項

なし。