2024年度 学院等開講科目 理学院 物理学系
計算物理
- 開講元
- 物理学系
- 担当教員
- 関澤 一之
- 授業形態
- 講義/演習 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火7-8 (南4号館, 情報ネットワーク演習室, 第2演習室) / 金7-8 (南4号館, 情報ネットワーク演習室, 第2演習室)
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.L210
- 単位数
- 110
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年3月17日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
「数値計算」は「実験・観測」と「理論」に並び物理学を支える第三の柱であり,我々が自然の理を探求する上で重要な役割を演じる.本講義では,様々な現象に対する数値計算コードを実際に動かしながら,第一線の研究にも通じるようなプログラミング・数値計算・データ分析技法の基礎を習得することを目指す.
到達目標
・方程式を数値的に解くための様々な解法を学び,数値計算の基礎を身につける.
・プログラミング・データ解析の基礎を習得し,自分の力で数値計算コードを書けるようになる.
・様々な方程式を見たときに,それを数値計算コード上に表現し,適切な方法によって数値的に解くことができるようになる.
キーワード
Fortran,プログラミング,数値計算,シミュレーション,数値流体力学,量子力学,超流動
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各講義の1/3程度は,概念や必要知識等,講義のポイントとなる部分の解説にあてる.残り2/3は実習にあてる.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 計算環境の準備① | 共用のPCあるいは自身のPCに計算環境を整える. |
第2回 | 計算環境の準備② | 共用のPCあるいは自身のPCに計算環境を整える.また,ターミナルの使い方の基礎を学ぶ. |
第3回 | Fortran入門①:基本的な文法について | Fortranを用いた数値計算コードの書き方の基礎を習得する. |
第4回 | Fortran入門②:基礎練習と円周率のモンテカルロ計算 | Fortranを用いていくつかの基本的な問題を解く.乱数を使って円周率を求める数値計算コードを書く. |
第5回 | 差分法と数値精度:拡散方程式と移流方程式 | 差分法によってどのように微分方程式を解くのか,その原理を理解する.また,1次元拡散方程式と移流方程式を数値的に解き,差分スキームの精度と安定性を分析する. |
第6回 | 数値流体力学への招待:渦度方程式とカルマン渦列 | 数値流体力学(CFD)の基本的な考え方を学ぶ.渦度方程式を理解する.2次元の渦度方程式を数値的に解き,カルマン渦列を生成する. |
第7回 | 運動方程式の数値解法:単振り子・二重振り子 | 運動方程式を数値的に解く方法を理解する.単振り子の運動の数値シミュレーションを行う. |
第8回 | 運動方程式の数値解法:N重振り子 | 線形代数関係の数値計算ライブラリであるLAPACKをインストールする.LAPACKを用いることで,N重振り子の運動方程式を数値的に解く. |
第9回 | 時間に依存しないSchrödinger方程式の数値解法 I:ヌメロフ法 | 水素原子の電子の波動関数を記述するSchrödinger方程式とヌメロフ法を理解する.ヌメロフ法を用いて動径方向のSchrödinger方程式を数値的に解き,水素原子の電子の(仮の)波動関数を求める. |
第10回 | 時間に依存しないSchrödinger方程式の数値解法 II:狙い撃ち法・二分法 | ヌメロフ法を用いて動径方向のSchrödinger方程式を数値的に解き,そこに狙い撃ち法と二分法を適用することで,原点付近と遠方での境界条件を満たす固有関数と固有エネルギーを求める. |
第11回 | 時間に依存しないSchrödinger方程式の数値解法 III:行列対角化 | 1次元Schrödinger方程式の行列表示を理解する.実対称行列を対角化するヤコビ法を理解する.1次元Schrödinger方程式のハミルトニアン行列を対角化し,固有値と固有ベクトルを求める. |
第12回 | 時間に依存するSchrödinger方程式の数値解法:陽解法・陰解法と波束のポテンシャル散乱 | 時間依存Schrödinger方程式を解くための陽解法と陰解法を理解する.Taylor展開法を用いて1次元時間依存Schrödinger方程式を数値的に解き,ポテンシャルに散乱される波束の時間発展を求める. |
第13回 | 量子流体力学への招待 I:1次元時間依存Gross-Pitaevskii方程式とダークソリトンの生成 | 超流動体を記述する時間依存Gross-Pitaevskii方程式(TDGPE)の性質を理解する.また,1次元TDGPEを数値的に解き,ダークソリトンを生成する. |
第14回 | 量子流体力学への招待 II:2次元時間依存Gross-Pitaevskii方程式と量子渦の生成 | 超流動体に発現するトポロジカルな励起モードの性質を理解する.また,ソリトンや量子渦など,超流動体のトポロジカルな励起が関係する様々な物理現象を知る.また,2次元TDGPEを数値的に解き,量子渦を生成する. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと.
教科書
担当教員が配布する講義スライド・サンプルコードを用いる.
参考書、講義資料等
特に指定しない.
成績評価の方法及び基準
月一回程度のレポートによる.
関連する科目
- PHY.Q207 : 量子力学入門
- LAS.M106 : 線形代数学第二
- PHY.C442 : 超流動
履修の条件・注意事項
履修の条件を設けない.
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
関澤一之
sekizawa at phys.titech.ac.jp
2463
オフィスアワー
Slackやメール等で質問してもらえればいつでも対応します.