2023年度 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系 応用化学コース
固体物理化学特論第一
- 開講元
- 応用化学コース
- 担当教員
- 一杉 太郎
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.A443
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
[講義の概要] 固体材料に関わる物理化学はこれからますます重要になると考えられます。半導体デバイス、蓄電池、照明技術(LED)、レーザーも固体物理化学デバイスの一種であり、現代社会に不可欠な存在です。講義では、身近なデバイスを入り口として、背景にある科学について、「物理」と「化学」の両面から掘り下げて解説します。
[講義のねらい] 固体物理化学は材料化学、固体化学、固体物理、電気化学の諸要素を含む、現代社会において非常に重要な学問分野です。本講義では、細分化されて議論されてきた固体物理化学を体系的に説明し、諸現象の背景にある考え方の体得を目指します。
固体物理化学の学問に加え、社会・産業との接点、そして工学についても述べます。
開講日 10月3日 3,4限、5,6限、7,8限
10月5日 3,4限、5,6限、7,8限
Dates Oct. 3, 3,4,5,6,7,8 periods
Oct. 5, 3,4,5,6,7,8 periods
到達目標
1) 固体の特徴をとらえる上で、化学と物理の見方の違いを説明できる。
2) 実デバイスの動作原理を説明でき、さらに研究開発の動向を理解する。
キーワード
エネルギーバンド、電子伝導、イオン伝導、固体電解質、超イオン伝導、超伝導、発光現象、光に対する固体の応答、ナノ効果、量子井戸、半導体デバイス、エネルギーデバイス
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
(1) 固体物理化学、固体物性物理の基礎、(2) 半導体デバイス(メモリー、トランジスタ、発光)、(3) 光と固体の相互作用の順番で進める。
そして、最終回に理解度確認のために演習と解説を実施する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 固体物理化学と社会 | 固体物理化学が社会に果たす役割を説明できる。また、様々なデバイスが固体デバイスに置き換わってきた歴史を認識し、将来を予想するための基礎知識を習得する。 |
第2回 | 固体、表面、界面のとらえ方 | 固体内部、表面、界面の違いと、それぞれの性質の特徴を説明できる。 |
第3回 | フーリエ変換と化学 | 「波数」の概念を説明できる。 |
第4回 | 固体物質の分類 | 様々な物質をバンド構造から説明できる。 |
第5回 | 半導体デバイスとプロセス化学 | 現代社会を支える半導体デバイスについて、動作原理と製造プロセスを説明できる。 |
第6回 | 固体発光デバイスの化学 | 電子の授受と発光現象の物理化学を説明できる。 |
第7回 | 固体と光の相互作用 | 光照射に伴う電子の応答について説明できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
キッテル 固体物理学入門 (丸善)、ISBN-10: 4621076566
S.M. ジィー 半導体デバイス―基礎理論とプロセス技術 (産業図書)、ISBN-10: 4782855508
ウエスト 固体化学 基礎と応用 (講談社)、ISBN-10: 4061543903
中戸 義禮 電気化学: 光エネルギー変換の基礎 (東京化学同人)、ISBN-10: 4807908820
アトキンス 物理化学 (東京化学同人)、ISBN-10: 4807909088
成績評価の方法及び基準
レポートで到達目標の達成度を総合的に評価する。
関連する科目
- CAP.A444 : 固体物理化学特論第二
- CAP.A461 : 無機固体化学特論第一
- CAP.A462 : 無機固体化学特論第二
- CAP.A441 : 電気化学特論第一
- CAP.A442 : 電気化学特論第二
- CAP.A401 : 応用化学概論第一A
- CAP.A402 : 応用化学概論第二A
履修の条件・注意事項
履修条件は特に設けないが、引き続き、関連する科目(固体物理化学特論第二(CAP.A444))を履修することが望ましい。
本講義は学部生の申告は認めない。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
一杉 太郎 hitosugi.t.aa[at]m.titech.ac.jp
オフィスアワー
気軽にメールにてご連絡下さい。時間を決めてお会いしましょう。