トップページへ

2022年度 学院等開講科目 工学院 電気電子系 電気電子コース

光と物質基礎論 IIb

開講元
電気電子コース
担当教員
田口 大
授業形態
講義 (ライブ型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
木3-4
クラス
-
科目コード
EEE.D532
単位数
100
開講時期
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2025年7月10日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

光と物質の関係を利用して電気電子材料・デバイスのはたらきをミクロレベルで評価することができます。本講義では、光をつかって電気の世界に働きかけ、電気電子材料・デバイスを評価するとはどのようなことなのかを紹介します。誘電分極現象の観点から、分極を仲立ちとして光物性と電気電子材料物性を橋渡しし、半導体材料・発電材料の評価を例にとり説明します。材料の光物性そのもの、そして、光物性を利用して電気分野、エレクトロニクス分野に切り込むアイデアを整理し、新しい課題について自らの考えをまとめてください。
この講義は、電気電子系電気電子コースおよび電気電子系ライフエンジニアリングコースの学生を想定しています。光や光物性に興味があるどんなコースの学生の受講も歓迎します。第1クオーターに開講される光と物質基礎論Iを受講している場合には、その発展として本講義を受講するとベターです。

到達目標

電磁波、量子力学、光物性の理解を基礎として、誘電分極現象の観点で光と物性の関連を理解することが目標です。

キーワード

誘電物理、電荷変位、双極子、半導体、発電体、評価法、光第二次高調波発生、電界誘起光第二次高調波発生、摩擦発電、絶縁破壊前駆現象、寿命推定法

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回課題を課します。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 イントロダクション 電気電子材料と光物性 誘電物理の観点から光と電気電子材料・デバイスとの関連を説明できる
第2回 材料とデバイス中のキャリア挙動を光学的に評価する方法 2-1 Time-of-flight(TOF)、2-2 過渡EL測定、2-3 電荷変調法   を説明できる
第3回 2つの誘電分極現象のミクロ起源、「電荷変位と双極子配向」を非線形光学で評価する 3-1 双極子の評価(光第二次高調波発生)、3-2 電荷変位の評価(電界誘起光第二次高調波発生)を説明できる
第4回 界面があると新たに電気的に何が変わり、それが光学的にどう表れるか 4-1 界面の電荷蓄積と光現象、4-2 界面の双極子配向と光現象の関連を説明できる
第5回 光から発電する2つの方法としての「電荷変位」と「双極子配向」 光刺激による発電とそのモデルを説明できる。5-1)キャリア分離による発電、5-2)双極子回転による発電
第6回 電気電子材料・デバイスの絶縁破壊診断・寿命推定に関する光現象 寿命推定法・絶縁破壊前駆現象の考え方と光学的評価の例を説明できる
第7回 まとめ 誘電物理の観点から光と物質の関連を整理し、新しい課題を提案できる。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるためには,教科書等を役立ててください。授業で提示する課題を行ってください。

教科書

M. Iwamoto, D. Taguchi, Maxwell Displacement current and Optical second-harmonic generation in organic materials, World Scientific, Singapore, 2021. (誘電物理に立脚した電気的・光学的電気電子材料評価について述べる)

参考書、講義資料等

岩本光正, 田口大, 熱刺激電流による電気電子材料評価-基礎と応用-, コロナ社, 2014. (主に熱刺激電流について誘電物理の立場から述べる)

成績評価の方法及び基準

電気電子材料・デバイスと光の関連について、誘電分極現象に立脚して説明ができる
配点は,およそ期末試験(70%),演習(30%)とする。

関連する科目

  • EEE.D431 : 光と物質基礎論Ⅰ
  • PHY.C446 : 光と物質Ⅰ
  • PHY.C447 : 光と物質Ⅱ
  • EEE.D531 : 光と物質基礎論Ⅱa
  • EEE.D533 : 光と物質基礎論Ⅱc
  • EEE.D541 : 分光計測の基礎と展開
  • EEE.D532 : 光と物質基礎論Ⅱb

履修の条件・注意事項

ありません