2022年度 学院等開講科目 工学院 機械系 エネルギーコース
有機電子材料物理
- 開講元
- エネルギーコース
- 担当教員
- 森 健彦
- 授業形態
- 講義 (ライブ型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火5-6
- クラス
- -
- 科目コード
- ENR.J406
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2022年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
有機エレクトロニクス、有機伝導体の理解に必要な固体電子論とエネルギーバンドの基礎について学んだうえで、磁性や電子相関などバンド理論を越えた物性現象について解説する。有機伝導体と有機エレクトロニクスの具体例について述べる。
本講義のねらいは、エネルギーバンドやフェルミ面を用いて有機伝導体の物性を理解すること、磁性と電子相関の絡む現象について修得すること、有機伝導体、有機エレクトロニクスの基本的具体例についての知識を修得することである。
到達目標
本講義を履修することによって以下の能力を修得する。
(1) 分子軌道法の拡張として強結合近似を用いてエネルギーバンド・フェルミ面を理解し、固体中での輸送現象を説明できる。
(2) エネルギーバンドを超える現象として磁性と電子相関の言葉を用いて有機伝導体の物性を理解できる。
(3) 有機伝導体と有機エレクトロニクスの歴史と具体例について、基礎的知識を修得する。
キーワード
強結合近似, フェルミ面, 磁性, 電子相関, 有機伝導体, 有機エレクトロニクス
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各回に理解を確実にするため演習を兼ねたクイズを行う。必要に応じて日本語と英語を併用する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 強結合近似 | 強結合近似から環状分子の分子軌道レベルを導出できるようになる。 |
第2回 | 自由電子 | エネルギーバンドを自由電子モデルから説明できるようになる。 |
第3回 | フェルミ面 | 1次元・2次元金属の状態密度が導出できるようになる。 |
第4回 | 自由電子、輸送現象 | 一般的な構造のエネルギーバンドが導出できるようになる。 |
第5回 | 磁性と電子相関 | 交換エネルギーの関係するエネルギー関係が理解できるようになる。 |
第6回 | 有機伝導体 | 有機伝導体の概略について理解する。ドナーとアクセプターが見分けられるようになる。 |
第7回 | 有機エレクトロニクス | 有機エレクトロニクスの概略を理解する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
講義資料(日本語および英語)。
参考書、講義資料等
森「分子エレクトロニクスの基礎」2-5, 7-8章 (化学同人)
成績評価の方法及び基準
上記到達目標を各回のクイズにより評価する
関連する科目
- MAT.P401 : 有機光学材料物理
履修の条件・注意事項
なし