2022年度 学院等開講科目 理学院 地球惑星科学系 地球惑星科学コース
地球惑星科学特別講義AI
- 開講元
- 地球惑星科学コース
- 担当教員
- 加藤 學
- 授業形態
- 講義 (ライブ型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火7-8 / 金7-8
- クラス
- -
- 科目コード
- EPS.A451
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2022年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
この授業科目では、世界の太陽系探査の歴史を解説する。太陽系の形成・進化過程を明らかにする目的で、世界中で様々な太陽系探査が計画・実行され、特に近年、太陽系の外縁部まで探査領域を広げている。本講義では、探査法の基本的な原理と手法を解説するとともに、これまでに行われてきた太陽系探査計画を紹介する。
本講義のねらいは、太陽系探査の方法と太陽系探査の意義・目的を理解することにある。また、将来の探査計画のあるべき姿や方向について考える能力を取得することにもある。 Webサイトなどを通じて当該分野の最新の情報を収集する能力を養うことも本講義の目的である。
到達目標
本講義の履修により以下の項目の理解と能力を養成する。
1. 日本および世界で行われてきた太陽系探査の科学的意義を理解する。
2. 日本および世界で行われてきた太陽系探査の科学的目的と手段を理解する。
3. 未来の太陽系探査計画を立案する能力を養成する。
キーワード
太陽系探査 惑星科学 太陽系の起源と進化
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本講義ではこれまで探査機が頻繁に送られていて科学的解明が進んでいる天体の順に解説を行う。区切りで課題を課し、レポートの提出により理解度のチェックを行う。したがってレポート提出の頻度は高く、3,4回の講義の度にレポートを作成する必要がある。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 授業計画の説明と太陽系探査における最新のトピックスを解説。 | 授業の全体像と流れ、および現代の太陽系探査の動向を理解できるようになる。 |
第2回 | 日本の月探査機「かぐや」の解説(1)探査概要と観測機器の詳細を説明。 | わが国の本格的月探査の概要と科学観測機器の詳細を理解できるようになる。 |
第3回 | 日本の月探査機「かぐや」の解説(2)科学成果と今後の月探査のねらい | 「かぐや」計画の科学成果と今後の月探査の方向とねらいを理解できるようになる。 |
第4回 | 最新の海外の月探査の科学成果を「かぐや」のものと比較解説。 | 「かぐや」の成果と海外の月探査の成果を総合的に理解できるようになる。 |
第5回 | 有人月探査「アポロ」計画の成果と現代の月惑星探査計画に果たした役割を解説 | 「アポロ」計画が現代の月探査計画に及ぼした影響を理解できるようになる。 |
第6回 | 近代月科学探査の先駆けとなった「クレメンタイン」「ルナ・プロスペクタ」計画、および月と比較対象天体である水星探査の解説 | 有人月探査から科学探査への移行が理解できるようになる。最新の水星探査の成果を通じて月と水星の比較惑星学的理解ができるようになる。 |
第7回 | 火星探査の黎明期を「バイキング」計画を中心とした科学意義と成果で解説 | 火星探査の黎明期の困難とそれを乗り越えた成果が理解できるようになる。 |
第8回 | 近代火星探査 (1) グローバル観測の科学観測手法と成果を解説 | 火星におけるグローバル観測の詳細が理解できるようになる。 |
第9回 | 近代火星探査(2)移動探査車を使ったローカルな火星表面探査の発達と科学成果を解説 | 移動探査技術の発達が理解できるようになる。 |
第10回 | 近代火星探査(3)最新の火星周回軌道からの観測と着陸移動車探査の大型計画の科学成果と意義を解説 | 最新の火星周回観測、移動探査の大型計画が理解できるようになる。 |
第11回 | 小惑星・彗星の小天体探査の科学的意義、観測手法と成果を解説 | 小天体探査の科学的意義と科学成果を理解できるようになる。 |
第12回 | 日本の小惑星探査機「はやぶさ」の概要と科学成果、「はやぶさ2」の概要の解説 | 日本の小惑星探査の成果と将来計画を理解できるようになる。 |
第13回 | 外惑星探査の黎明期から「ボイジャー」計画までの科学成果の解説 | 内惑星とは大きく異なった素顔を見せる外惑星の探査の歴史を理解できるようになる。 |
第14回 | 本格的な外惑星探査「ガリレオ」「カッシーニ」計画の観測手法と科学成果を解説 | 本格的な外惑星探査計画の手法と成果を理解できるようになる。 |
第15回 | 太陽系外縁探査「ニューホライズンズ」計画の概要と科学的成果、およびこれからの外惑星探査計画を解説 | 太陽系の外縁部の探査成果を理解し、太陽系全体の描像が描くことができるようになる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特にない
参考書、講義資料等
あらかじめOCW-i上に公開する資料を参考にする
成績評価の方法及び基準
複数回のレポートにより講義内容の理解の度合い、考察能力、文章能力から総合的に判断する
関連する科目
- EPS.A335 : 太陽地球系物理学
- EPS.A414 : 太陽地球系物理学A
- EPS.A415 : 太陽地球系物理学B
- EPS.A416 : 太陽地球系物理学C
履修の条件・注意事項
あらかじめ身につけている必要のある知識や技能はない。