2022年度 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
物理学特別講義発展第四十三
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 花栗 哲郎
- 授業形態
- 講義 (ライブ型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.P683
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2022年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、分光イメージング走査型トンネル顕微鏡の進展に関して概説する。超伝導や磁性といった、固体において創発する様々な興味深い物性は、相関する多数の電子が担っている。そのため、電子状態を実験的に調べるための電子分光法は、物性研究にとって欠かせない。状態密度スペクトルの空間分布を原子レベルの空間分解能とサブmeVのエネルギー分解能で描き出すことのできる分光イメージング走査型トンネル顕微鏡法は、波数空間の電子状態を調べるための角度分解光電子分光法と並ぶ強力な電子分光法である。また、超低温・強磁場といった極限環境で動作するその特徴から、未知の創発物性の探索ツールとしても利用できる。本講義では、分光イメージング走査型トンネル顕微鏡法の原理と技術に関して概説した後、高温超伝導体・トポロジカル量子物性への応用について紹介する。
到達目標
分光イメージング走査型トンネル顕微鏡の原理とデータ解析の基礎に関して理解すること。
分光イメージング走査型トンネル顕微鏡の応用例に関して知識を得ること。
キーワード
分光イメージング走査型トンネル顕微鏡、極限計測、超伝導、トポロジカル量子現象
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
集中講義形式で英語で行う。
12/19(月) 10:45~12:25、13:45~15:25
12/20(火) 10:45~12:25、13:45~15:25、15:40~17:20
12/21(水) 10:45~12:25
12/22(木) 10:45~12:25+研究セミナー
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 1. 分光イメージング走査型トンネル顕微鏡概要 1-1. 創発物性と電子状態 1-2. 分光イメージング走査型トンネル顕微鏡の原理と技術 1-3. データ解析の基礎 1-4. 準粒子干渉効果 2. 超伝導研究への応用 2-1. 超伝導と分光イメージング走査型トンネル顕微鏡 2-2. 銅酸化物高温超伝導体 2-3. 鉄系超伝導体 3. 極限環境分光イメージング走査型トンネル顕微鏡 3-1. 極限環境の重要性 3-2. トポロジカル絶縁体 3-3. Majorana準粒子 4. 新しい展開と今後の展望 | 講義中に指示する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
教科書
特になし
参考書、講義資料等
特になし
成績評価の方法及び基準
課題・レポートを課す
関連する科目
- なし
履修の条件・注意事項
なし