2020年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
世界を知る:中南米
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- TAKAHASCHI SUENAGA EUNICE TOMOMI
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 水3-4 (J221)
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.A503
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、日本人のブラジル移住の歴史を中心に扱う。1908年に開始された日本人のブラジル移住はすでに110年の歴史をもち、現在は約150万人の日系人がブラジルで暮らすと言われる。また1990年代から多くの日系ブラジル人がデカセギとして来日するようになり、その数は一時期30万人を超えた(リーマンショック後は約17万人までに激減したが、現在は約20万人に増えた)。本講義ではこれらの歴史やその背景を中心に扱いながら、ブラジルと日本との関係、ブラジルで移民が果たした役割や貢献、そして外国において日本語で書くことの意味などについて考える。
本講義のねらいの一つ目は、日本人のブラジル移住の歴史を知ることである。二つ目は、現在問題になっている移民や難民受け入れの問題や、異文化接触、異文化摩擦の問題を身近に感じられるようになることである。
到達目標
本講義では、次の知識が身につく。
- なぜ多くの日系人がブラジルで暮らすのかが理解できる。
- なぜ多くの日系ブラジル人がデカセギとして来日し、日本で暮らすのかが理解できる。
- 移民を受け入れることによって起こりうる問題や、移民が果たす役割や貢献が理解できる。
- 外国において日本語で書き続けることはどういうことなのかが理解できる。
キーワード
ブラジル, 移民, 日系人, 日系文学
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義を中心に進めますが、身近な問題と絡めて意見や感想を述べ、ディスカッションをすることが求められます(受講者数によっては、毎回意見等を書いてもらいます)。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ブラジル導入編、ある日系ブラジル人家族の軌跡 | 日系人が日本の習慣や伝統をいまでも継承していることを説明できるようになる |
第2回 | 日本の国策移民、アメリカの黄禍論、南米への移住 | 日本が国策として南米移住をすすめた理由を説明できるようになる |
第3回 | ブラジルの奴隷解放、ヨーロッパ移民受け入れ開始、日本移民排斥、戦後の勝ち組負け組抗争 | ブラジルが日本人移民を受け入れた理由を説明できるようになる |
第4回 | 映画『汚れた心』を見る(ヴィセンテ・アモリン監督、ブラジルの勝ち組負け組抗争を扱った映画) | ブラジルの勝ち組負け組抗争について説明できるようになる |
第5回 | ブラジル社会にみる各国移民の影響や貢献、デカセギとして来日する日系ブラジル人 | 移民が果たす役割や貢献について説明できるようになる |
第6回 | 在日ブラジル人の子どもたちや、ブラジルへ帰国する子どもたちの問題 | 移民の子どもたちがおかれた状況や問題を説明できるようになる |
第7回 | ブラジルの日系文学 日本語の小説や俳諧の同人誌 | 日系人がどのように日本語で書く能力を維持しているのかを説明できるようになる |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
資料は授業で配布します。
成績評価の方法及び基準
講義中のディスカッション等(30%)
最終レポート(70%)
関連する科目
- LAH.A501 : 世界を知る:ヨーロッパ
- LAH.A502 : 世界を知る:東アジア
- LAH.A504 : 世界を知る:中東・アフリカ
- LAH.A505 : 世界を知る:南・東南アジア
- LAH.A506 : 世界を知る:北米・オセアニア
履修の条件・注意事項
特になし