2020年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
社会モデリングA
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 岩井 淳
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月5-6 (H121,H111)
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.T107
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では,社会的な意思決定過程をモデルするための基礎技法を提示する。主要な論点として,社会的選択理論を構成する諸概念について講義する。社会的選択理論は,個人の選好を集合的決定に結びつける方法を分析するための理論的な枠組みであり,コンドルセの投票のパラドクスやアローの不可能性定理に関連している。本講義の内容は,意思決定の際の情報基盤の問題にも関連する。本講義のねらいは,社会的意思決定に関する概念的理解を得る機会と,この領域における独立した研究的関心を育むような機会を,受講生に提供することである。
到達目標
各学生には,社会的選択理論の基礎的枠組みとアローの不可能性定理を理解することを期待している。
キーワード
投票,合理性,社会的選択理論,アローの不可能性定理
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
社会的選択理論に関する主要な論点を講義と討議を通して学ぶ。受講生には授業前に関連書籍と参考文献に目を通しておくことを期待する。多くの論点は数学的なものであり,しばしば定理やその証明を理解するのに多くの時間をかける。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 関係の表現 | 二項関係の基本概念を理解すること。 |
第2回 | 個人の合理性 | 個人の合理性の基本的な表記方法を理解すること。 |
第3回 | 効用の個人間比較 | 効用の個人間比較の概念を十分に理解すること。 |
第4回 | 選好の表現1 | 個人的な選好の表記方法を十分に理解すること。 |
第5回 | 選好の表現2 | 社会的な選好の表記方法を十分に理解すること。 |
第6回 | 社会的な選択1 | アローの理論における社会的厚生関数(SWF)を理解すること。 |
第7回 | 社会的な選択2 | アローの不可能性定理の基本的構造を理解すること。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
今学期は教科書を使用しない予定です。
参考書、講義資料等
アマルティア・セン著 『集合的選択と社会的厚生』 (勁草書房)
成績評価の方法及び基準
学期中に様々な演習を行う。またレポート提出を3度行う。演習は合計で評価全体の20%,レポート提出は80%を構成する。
関連する科目
- LAH.T209 : 社会モデリングB
- LAH.T308 : 社会モデリングC
- LAH.T108 : 意思決定論A
- LAH.T208 : 意思決定論B
- LAH.T307 : 意思決定論C
履修の条件・注意事項
数学や論理学を好む皆さんを歓迎します。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
岩井 淳(いわい あつし)、iwai[at]gunma-u.ac.jp
オフィスアワー
メールで事前予約すること。窓口を担当下さる教員の居室は西9号館8階813号室。
その他
当講義は理学の内容を含む。