2020年度 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系
化学プロセスシステム第一(制御)
- 開講元
- 応用化学系
- 担当教員
- 松本 秀行
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (S224)
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.C213
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
化学工学で,プロセスシステムの解析,合成と運用を合理的に行うための俯瞰的思考(システム思考)は必須です。システム思考はモデリング,シミュレーション,評価,最適化に基づいて行われるものであり,我々は移動現象や単位操作などに関する講義で学ぶプロセスモデリングの知識を基盤とし,プロセスシステムの合成と運用を目的としたプロセス制御の修得が重要であると考えています。具体的な講義項目は,プロセス制御の基本的な考え方,プロセス制御システム設計の基本的ステップ,そしてプロセスモデリングに基づく制御システムの設計などです。
到達目標
【到達目標】本講義を履修することで,プロセスシステムの設計と運用を合理的に行うために必要不可欠なプロセスモデリングとプロセス制御の考え方を修得することを到達目標とします。さらに,プロセス制御を合理的に行うための数学的手段として,伝達関数, ブロック線図表現について理解でき,これらの数学的手法をSISO系コントローラ設計に応用できるようになることを目標とします。
【テーマ】本講義では,プロセスシステムの設計におけるモデリングとプロセス制御の考え方を理解し,そのシステム思考を化学工学に応用するための基礎を築くことを目的とします。さらに,プロセス制御システムの設計問題の紹介を通して,プロセス制御問題の定式化,制御アルゴリズム,コントローラの設計の基礎を理解し身につけます。
キーワード
プロセス制御,モデリング,シミュレーション
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各回一テーマで講義を行います。各回演習課題の提出を課して内容の理解の確認を行います。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | プロセスとプロセス制御 | プロセスシステムの定義を理解し,プロセス制御の意義を理解する。 |
第2回 | プロセス制御システム設計の基本ステップ | プロセス制御システム設計における7つの基本ステップを理解する。 |
第3回 | コントローラの設計と実装 | プロセス制御における基本的な制御アルゴリズムを理解し,制御システムを構成するハードウェアを理解する。 |
第4回 | プロセスモデリングと自由度 | プロセス制御システム設計のための物理モデリングを理解し,プロセス自由度と制御自由度の関係を理解する。 |
第5回 | プロセスの伝達関数 | 物理化学的な原理・法則に基づくプロセス方程式より伝達関数を導出できる。 |
第6回 | ブラックボックスモデルと内部モデル制御 | プロセス制御におけるブラックボックスモデルの意義と内部モデル制御の基本的な考え方を理解する。 |
第7回 | PID制御システムの設計 | SISO系のPIDコントローラ設計手法を理解する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
大嶋正裕著:プロセス制御システム, コロナ社 (2003)
参考書、講義資料等
担当教員が作成する講義資料を配布予定
成績評価の方法及び基準
講義中に行う演習の採点結果と期末試験で成績を評価する。
関連する科目
- CAP.C205 : 化学プロセス量論
- CAP.C206 : 反応工学第一(均一系)
- CAP.C201 : 移動現象第一(運動量移動)
- CAP.C202 : 移動現象第二(熱移動)
- CAP.C203 : 移動現象第三(物質移動)
- CAP.C212 : 分離操作
履修の条件・注意事項
履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
hmatsumo[at]chemeng.titech.ac.jp
オフィスアワー
メールで事前予約すること。