2020年度 学院等開講科目 工学院 機械系
自動車技術
- 開講元
- 機械系
- 担当教員
- 花村 克悟 / 木崎 幹士 / 浅見 良和 / 金田 亮 / 栗原 卓也 / 平田 耕一 / 中川 崇 / 三浦 光博 / 濱口 剛 / 高橋 智史 / 星原 光太郞 / 澤本 晃一 / 前澤 俊樹 / 吉岡 良 / 立松 孝徳
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 金5-8 (I121)
- クラス
- -
- 科目コード
- MEC.N331
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
現在進められている自動車開発における最新技術全般を,その開発に携わった研究者により機械工学の基礎を踏まえながら解説いただく.次の点を中心に講義する.
1.自動車を取り巻く課題
2.駆動部であるパワートレインや自動変速機構
3.シャーシ技術による操舵安定性
4.車体周りの空力特性
5.エンジンにより発生する熱のマネジメント
6.モデルベースデザイン
1つの完成品である自動車の開発について,さまざまな領域における課題を踏まえながら解説するものです.
到達目標
本講義を履修することによって,自動車技術全般に関する課題について理解が深まり,将来の自動車のあり方について考える素地を養うことを到達目標とする.さらに,個々の技術水準を理解することを目標とします.具体的には,
1.自動車を取り巻く課題を理解する
2.駆動部であるパワートレインや自動変速機構を理解する
3.シャーシ技術による操舵安定性を理解する
4.車体周りの空力特性を理解する
5.エンジンにより発生する熱のマネジメントを理解する
6.モデルベースデザインを理解する
さらにこの科目は、学習目標の
6.機械工学の発展的専門学力
7.専門知識を活用して新たな課題解決と創造的提案を行う能力
の習得に対応する。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
本講義は,自動車開発に関わる最新技術の実務経験を持つ教育担当教員がその実務経験を活かし,パワートレインや自動変速機、操舵安定性、空力特性、熱マネジメント、モデルベースデザインについて、その基礎から社会実装に向けた課題解決まで一貫した教育を行う.
キーワード
車両、操舵性能、空力特性、熱マネジメント、排ガス処理、自動変速機、自動運転、衝突安全性、デザイン
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義を中心として、レポートなどの課題をこなす。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 自動車を取り巻く課題とその対応 | 大変革の時代に直面した自動車業界の課題および目指す方向と新技術を学ぶ。 |
第2回 | 電動化技術と将来の方向性 | HV、EV、FCVなどの電動パワートレーン技術など、将来の電動化へ向けた課題と動向について学ぶ。 |
第3回 | 内燃機関の技術進化と次世代エンジン | 新エンジンの開発と、次世代エンジンが目指す姿について学ぶ。 |
第4回 | 燃料電池技術進化と将来技術 | 燃料電池の進化、および将来に向けた燃料電池技術開発について学ぶ。 |
第5回 | 生産技術の進化と期待されるモノづくり | トヨタにおける生産技術の変遷と今後期待されるモノづくりについて学ぶ。 |
第6回 | 自動車開発におけるMBD適用と新しいモノづくり | 複雑なシステム開発を実現するアプローチ(MBSE)と物理モデルを用いた開発手法(MBD)によるシステム要求⇒設計⇒検証のV字プロセスについて理解する。 |
第7回 | つながるクルマの進化とそれを支える電子技術 | 進化するサービスの動向と今後のコネクティッドサービス、MaaS (Mobilty as a Serivice)の普及に必要な技術について理解する。 |
第8回 | 自動運転技術の実用化に向けて | 様々な事故形態に対応した先進安全の基本構成技術、および自動運転に向けた今後の課題について学ぶ。 |
第9回 | 自動車の安全技術(衝突安全) | 交通事故死傷者ゼロに向けた統合安全コンセプト、衝突安全技術の基本/進化と車両開発への適用、今後の課題について理解する。 |
第10回 | 優れたプラットフォームの造り方 | プラットフォームに求められる性能の造り込み方法について、現在の課題や取り組みを理解する。 |
第11回 | 運転する愉しさと移動の快適さを向上させるシャシー制御技術 | 車両運動とサスペンションの基本、および安全安心+運転する愉しさと快適さを向上させるシャシー制御技術を学ぶ。 |
第12回 | 自動車燃費性能の開発プロセス技術進化 | MILS(Model in the Loop Simulation)からユニット担体評価、車両開発という開発プロセスとその課題解決法を学ぶ。 |
第13回 | 自動車冷却性能の技術進化 | 様々なパワートレーンに即した冷却性能の技術開発について学ぶ。 |
第14回 | 自動車を支える材料技術の最新動向 | 軽量化、商品性・耐久性向上等、多様化した自動車用材料の最新技術動向について理解する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
必要に応じて資料をOCWにアップロードする.
参考書、講義資料等
特になし。
成績評価の方法及び基準
講義の中での課題(40%)および最終レポート(60%)により評価する。
関連する科目
- SCE.M201 : 機械の運動と力学
- ZUL.A201 : 機械の運動と振動の制御
- MEC.E201 : 熱力学(機械)
- MEC.F201 : 基礎流体力学
- MEC.C201 : 材料力学
履修の条件・注意事項
特になし。