2020年度 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
物理学特別講義発展第三十
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 松田 理
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.P670
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
ピコ秒レーザー音響法の物理 --- GHz-THz音響波伝播を光で見る
物質にピコ秒からサブピコ秒時間幅の光パルスを照射すると、GHz-THz領域の音響波が発生する。この音響波の伝播を、光ポンププローブ分光法に基づいて過渡的光反射率変化として測定する手法はピコ秒レーザー音響法と呼ばれ、試料の弾性的性質や構造のみならず、励起電子の超高速緩和など様々な物理的性質を知ることができる。さらにこれに光照射位置の空間的走査機構を加えることで、表面音響波伝播の時間分解2次元イメージングを行うことも可能で、フォノニック結晶・フォノニックメタマテリアル(音響的性の質の異なる材料を組み合わせて作製した構造で音響波伝播特性を自在に制御できるとともに、自然界には存在しない負の実効密度、実効弾性率を持つ媒質なども実現できる)等の複雑な構造における音響分散関係など種々の特性を実験的に評価できる。
本講義では、ピコ秒レーザー音響法の手法と応用を概観すると共に、この測定結果を理解するための音響波伝播、光伝播・散乱、物質中の光励起音響波生成などの様々な物理的側面を議論する。実験手法そのものはどちらかといえば特殊であるが、そこに含まれる物理は普遍的なものであり、物性物理の基礎をなすものである。
到達目標
弾性体の音響波伝播および固体中の光伝播の物理の基礎を理解する。
次いで不均一な媒質による光散乱の一般的な扱いを理解する。
その応用としてのレーザー超音波法の原理と応用を理解する。
キーワード
弾性波、光伝播、光散乱、ピコ秒レーザー音響法
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
教科書は使わず準備した資料を使用して講義を行う。
講義中に随時質問を受け付け、物理学的な理解を深める。
授業計画・課題
| 授業計画 | 課題 | |
|---|---|---|
| 第1回 | ピコ秒レーザー音響法の概要 |
場合によってレポート |
| 第2回 | 固体中の光励起音響波生成と伝播2 |
場合によってレポート |
| 第3回 | 固体中音響波伝播の光検出1 |
場合によってレポート |
| 第4回 | 固体中音響波伝播の光検出2 |
場合によってレポート |
| 第5回 | ピコ秒レーザー音響法 |
場合によってレポート |
| 第6回 | 表面音響波の時間分解2次元イメージング1 |
場合によってレポート |
| 第7回 | 表面音響波の時間分解2次元イメージング2 |
場合によってレポート |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
教科書
教科書は用いない
参考書、講義資料等
講義資料として準備したものを配布する。
それ以外の参考書としては
J. F. Nye, PHysical Properties of Crystals, Oxford University Press,
1957
B. A. Auld, Acoustic Fields and Waves in Solids, Krieger, 1990
砂川重信、理論電磁気学、紀伊國屋書店; 第3版 (1999)
成績評価の方法及び基準
出席とレポート課題によって評価する。
関連する科目
- PHY.C441 : 結晶物理学
履修の条件・注意事項
学部レベルの力学、電磁気学、数学(微積分、線形代数)、量子力学の知識を仮定する。