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2020年度 学院等開講科目 理学院 数学系

位相幾何学

開講元
数学系
担当教員
遠藤 久顕
授業形態
講義 (ZOOM)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火5-6 (H111) / 金5-6 (H111)
クラス
-
科目コード
MTH.B341
単位数
200
開講時期
2020年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2025年7月10日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

 本講義では、ホモロジー群および基本群に関する基本事項を学ぶ。ホモロジー群と基本群は位相幾何学における最も基本的な概念であり、位相不変量の典型的な例でもある。
講義の流れとして, まずホモトピーや変位レトラクションといった概念を紹介した後、単体、単体複体、単体写像などの単体複体に関連する基本的な概念を解説する。次に、単体複体の鎖群とホモロジー群や単体写像の誘導準同型を導入し、ホモロジー群のホモトピー不変性を紹介する。最後に、位相空間の基本群を定義し、Seifert-van Kampenの定理を述べる。
 

到達目標

・与えられた単体の集合が単体複体であるかどうか、判定できるようになること
・単体近似定理の正確な内容と意義を理解すること
・与えられた単体複体のホモロジー群が計算できるようになること
・簡単な位相空間の基本群が計算できるようになること

キーワード

ホモトピー、変位レトラクト、単体複体、単体写像、鎖群、境界準同型、ホモロジー群、誘導準同型、Euler数、Mayer-Vietoris完全系列、ホモトピー不変性、基本群、Seifert-van Kampenの定理

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式による授業を行う。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 あらまし、積空間、商空間、ホモトピー 講義中に指示する
第2回 ホモトピー同値、変位レトラクト、可縮、単体、面、重心座標 講義中に指示する
第3回 単体複体、部分複体、多面体、単体分割、抽象単体複体 講義中に指示する
第4回 幾何学的実現、単体写像、同型、単体の重心、可接合、結 講義中に指示する
第5回 重心細分、開星状体、単体近似、Lebesgueの補題 講義中に指示する
第6回 単体近似定理、単体の向き、鎖群、境界準同型 講義中に指示する
第7回 輪体、境界輪体、ホモロジー群、Betti数、Euler標数 講義中に指示する
第8回 Euler-Poincareの公式、錐複体、非輪状 講義中に指示する
第9回 ホモロジー群の計算 講義中に指示する
第10回 鎖写像、ホモロジー群の間の誘導準同型、関手性 講義中に指示する
第11回 連結準同型、Mayer-Vietoris完全系列 講義中に指示する
第12回 積複体、鎖ホモトピー 講義中に指示する
第13回 ホモロジー群のホモトピー不変性 講義中に指示する
第14回 ホモロジー群の応用 講義中に指示する

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

田村一郎「トポロジー」岩波書店

参考書、講義資料等

中岡稔「位相幾何学 ホモロジー論」共立出版
Allen Hatcher, Algebraic Topology, Cambridge University Press

成績評価の方法及び基準

試験 (50%), レポート (50%)

関連する科目

  • MTH.B301 : 幾何学第一
  • MTH.B302 : 幾何学第二

履修の条件・注意事項

位相空間論第一(MTH.B201)、位相空間論第二(MTH.B202)、位相空間論第三(MTH.B203)、位相空間論第四(MTH.B204)、代数学概論第一(MTH.A201)、代数学概論第二(MTH.A202)、代数学概論第三(MTH.A203)、代数学概論第四(MTH.A204)を履修済みであることが望ましい。