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2025年度 (最新) 学位プログラムとして特別に設けた教育課程 学位プログラムとして特別に設けた教育課程 リーダーシップ教育課程

リーダーシップ・グループワーク基礎 II S

開講元
リーダーシップ教育課程
担当教員
山田 圭介 / 松崎 由理 / 渡邊 真由
授業形態
演習
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
集中講義等
クラス
S
科目コード
TAL.W503
単位数
020
開講時期
2025年度
開講クォーター
1~2Q
シラバス更新日
2025年3月19日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本科目は、TAL.W501「リーダーシップ・グループワーク基礎」またはTAL.W502「リーダーシップ・グループワーク基礎 I」を受講した学生が、同様の能力をさらに磨きたい場合に受講できるよう、設定されている。本科目は、上記科目のいずれかを履修済みの学生のみ履修可能とする。

本科目では、異なる専門性をもったチームの中で、自らが果たすべき役割を理解した上で、自らビジョンを提示し、他者とビジョンを共有して、自らの専門能力と他者の能力を活用しつつ、コミュニティやステークホルダーとの間で合意を形成し、それを形にすることができる能力の基礎を養う。そのために、学生同士のグループワークを通して、自身にとってのリーダーシップとは何かを考え、新しい価値を生み出すための思考法を学ぶ。また、各学生は、自らリーダーシップをとって行ってきたこと、今後それらをどのように発展させたいかを授業の中で発表し、専門の異なる学生、教員からのフィードバックを得る。

到達目標

(1) 異なる専門性をもったチームにおいて効果的なコミュニケーション方法を学び、チームワークを発揮させるために自らが何を学ぶ必要があるか知る。
(2) 専門分野を超えたつながりを構築する基盤となる、論理的な説明能力、効果的なプレゼンテーション力を高める。
(3) 自らの発想を起点に、新たな価値を具現化するための企画、構想、実践に必要な能力を向上させる。
(4) 自らリーダーシップをとることにより、何を目指すのか、動機の明確化と長期的なゴール設定を行う。

キーワード

リーダーシップ・フォロワーシップ、合意形成

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

アントレプレナーシップ(リーダーシップ)教育は、単にスタートアップ企業設立を目指す起業家を育成することだけでなく、広く、新たな価値を社会にもたらす人材育成を目指している。大企業や研究組織を含め、社会の多くの組織でも、「アントレプレナーシップ」を持つ人材へのニーズが高くなっている背景もある。
本学でも、学生個々人が、自身の「アントレプレナーシップ」をトレーニングし、将来的に、新たな研究成果、新たな事業(大企業でも起業でも)の創出の原動力の一つにしてほしいと考えている。

アントレプレナーシップの多元的な基盤要素を、下記のように「INNOVATION」「INITIATIVE」「MOTIVATION」の3つのカテゴリーに分類し、各カテゴリーに該当する基盤要素をトレーニングするワークショップを、毎期多種類準備する(下記「対象となるワークショップ群」参照)。

・ INNOVATION: 課題設定、アイデア・発想、ビジョン設定、仮説検証、解決策の可視化
・ INITIATIVE: コミュニケーション(合意形成)、チームビルディング、プロジェクト管理、実践と省察
・ MOTIVATION: 自己認識、同期の発見、ゴール設定、知識の変容

本科目履修生は、「INITIATIVE」カテゴリーに属するワークショップからの1種類を含み、全ワークショップから合計2種類以上、かつ、出席ポイントが25ポイント以上」を考慮して選択・出席することで、アントレプレナーシップの多元的な要素を体感・実践し、理解を深めることができる。

尚、これらの要素は、実践を重ねることで強化できるので、できるだけ多くのワークショップに参加することを推奨する。また、これら要素を総合的に活用し、「アントレプレナーシップ」を実際に発揮し、新たな価値を開拓し設定する「社会実装」を実践する機会として、別途、「修士/博士リーダーシップ・グループワーク実践 I/II 」への履修に繋げてほしい。

特徴:
(1) 履修内容を履修者自身で設計する:
履修者が、対象となる下記表にあるワークショップ群から自身の志向・都合等を考慮して選択し、参加確認を得た上で出席する。各ワークショップに付与している出席ポイントを所定のポイント以上にすることで合格条件とする(ポイント制)
(2) 多様な参加学生:
専攻・学年に関係なく多様な学生が参加できるようにしてあり、多様なバックグラウンド・学年の皆さんが会するように設計
(3) ワークショップ形式:
従来の単に「講義を聞く」形式ではなく、ワーク・インタラクティブを体感・実践するワークショップ形式
(4) 学外の実務経験者・専門講師をファシリテーターとして起用:
これらワークショップは、日々、各種のトレーニング内容、新たな方法論が提案されており、最新の内容・方法論を保つため、学外の実務経験者・専門講師を起用している。

対象となるワークショップ群:
「INNOVATION」「INITIATIVE」「MOTIVATION」の各カテゴリーのワークショップは下記の通り。尚、ワークショップは、予告なく変更、中止、追加、変更される場合があるので、ToTALホームページの最新情報を常にチェックすること。
https://www.total.titech.ac.jp/lead_innov/

カテゴリー別対象ワークショップリスト(予定・学期ごとにワークショップメニューが異なる):

・INNOVATION:

1 拡大解釈のススメ:発想を広げるコツを学ぶ(1回)
新規サービスの提案を通し、デザイン思考ベースの発想法を実践する

2 UXデザインを体験して身につけよう!(1回)
「ユーザー中心設計」の方法論

3 シナリオプランニング(全2回)
目指したい将来像から、逆算・対話を通し、未来像の幅を広げる手法を学ぶ

4 手と脳で思考する;素材を楽しむプロダクトデザインワークショップ(1回)
「絆創膏」をテーマに、使用状況の観察、素材特性の考慮から新しい商品アイディア提案

5 Design Thinking For Your Creative Practice(全2回)
米国より、Stanford University/d.school出身の講師3名を招聘し、デザイン思考の本質であるCreative Confidence/User Centricの概念を、体感・理解する

6 デザインワークショップ(1回)
新規サービスの提案を通し、デザイン思考ベースの発想法を実践する

7 EGAKU
テーマをもとにアート(抽象画)を作成し、自身の作品のプレゼン、他社の作品の鑑賞を通し、創造的コミュケーション力、アンコンシャスバイアスを意識し、自己認知を促進する

8 未来洞察
バックキャスト、変化の兆しを捉えるホライゾンスキャニング、強制発想等の手法を駆使して、10-15年後の誰も考えなかった未来を、主体的にデザインします。

9 システミック・デザイン
システムに変容を起こすデザインワークショップ

・INITIATIVE:

1 Graphic Facilitation(全2回)
複数での話し合い・共同作業の促進のため、可視化によるファシリテーション技術を習得

2 国際協力シミュレーションゲーム(1回)
「貿易ゲーム」を通し、戦略策定能⼒、交渉⼒、コミュニケーション⼒、チームワーク⼒を学ぶ

3 Debate Club (Japanese)(全5回)
ディベート(日本語)を実践し、主張の構築や説得のスキルを身に着ける。「ディベート」初心者も歓迎

4 Debate Club (English)(全5回)
ディベート(英語)を実践し、主張の構築や説得のスキルを身に着ける。「ディベート」初心者も歓迎

5 合意形成のためのネゴシエーションプロセス(全2回)
ロールプレイの実践で交渉スキルを磨く

6 Collaborative な研究環境をつくるリーダーシップ(全6回)
参加者自身のプロジェクトを題材に、チームによる研究活動を促進する方法を探る

7 研究者のためのストーリーテリング講座(1回)
参加者自身の研究やプロジェクトの価値を、一般の人にも伝わる形で再構成し、ストーリーとして表現する

8 リーダーシップ・コアプログラム(全5回)
対話・自己認識・アイディア発想・合意形成・発信を通じて、リーダーシップの基本を学ぶ

9 非暴力コミュニケーション(全2回)
相手のニーズを確認し、自身のリクエストを出して合意を得る、非暴力コミュニケーションを実践的に学ぶ

10 アートを学ぶ高校生との共創ワークショップ(1回)
興味も年代も異なる学生とひとつのテーマに沿ったグループワークを実施(テーマは毎年変更)

11 Advanced Negotiation(全6回)
多様なケースを使って様々な場面における交渉を実践的に学ぶ、体験する

・MOTIVATION:

1 Effectuation (1回)
過去の経験、人脈等を棚卸しし、内在的な可能性を再発見する

2 探究の対話 p4c(全2回)
興味のある問題を一緒に探究できる安全な知的空間(哲学対話)を体験

3 Peer-coaching(全2回)
人との対話を通して自分を知る

4 Enneagram (Japanese)(1回)
診断テストの結果から知る自分の特性を知る

5 システム思考とリーダーシップ(1回)
システムが引き起こす現象として課題を分析する

6 対話型アート鑑賞(1回)
参加者の考えを共有された素材(アート作品)に即して説明する

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 オリエンテーションで説明・提示するワークショップの中から、興味のあるものを選択して受講する。 ワークショップの選択は、授業履修とは別途、登録フォームを用いて行うこと。手続きの詳細は以下を参照。 https://www.total.titech.ac.jp/lead_innov/course_registration/ 自身の課題を明確にして、ワークショップに積極的に参加すること

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

教科書

随時授業内で示す

参考書、講義資料等

随時授業内で示す

成績評価の方法及び基準

到達目標の各項目の達成度に向けて、議論の合理性、学生間の協働への寄与を総合的に評価する。

関連する科目

  • TAL.W502 : リーダーシップ・グループワーク基礎 I
  • TAL.W504 : 修士リーダーシップ・グループワーク実践 I
  • TAL.W602 : 博士リーダーシップ・グループワーク実践 I
  • TAL.W612 : リーダーシップ・グループワーク発展 I
  • TAL.W613 : リーダーシップ・グループワーク発展 II
  • TAL.W401 : リーダーシップ入門
  • LAH.C401 : リーダーシップ道場
  • TAL.W505 : 修士リーダーシップ・グループワーク実践 II
  • TAL.W603 : 博士リーダーシップ・グループワーク実践 II

履修の条件・注意事項

リーダーシップ・グループワーク基礎(TAL.W501), リーダーシップ・グループワーク基礎I(TAL.W502) のいずれかを履修していること。

その他

この科目の GA は GA0M, GA1M です。