2023年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
文系エッセンス10:サイエンス・ビジュアリゼーション
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 増田 悠紀子
- 授業形態
- 講義 (ブレンド型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 水7-8 (J2-203(J221))
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.S410
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、自身の研究活動で得られた結果を、分かりやすく的確に相手に伝えるための情報デザイン技術について扱う。特に、情報のビジュアル化に焦点を置き、講義毎テーマに沿ってポイントとなる知識や技術をレクチャーし、技術や知見の獲得だけではなく自身の視覚的な経験値の向上を目指す。
画像や映像といった文字ではないコミュニケーションが増加する現在、情報をビジュアル化して伝えることは一つの重要な手段となりつつある。とりわけ情報のビジュアル化は、近年インフォメーショングラフィックと呼ばれ情報伝達ツールとして注目を集めている。
元々は、統計データを分かりやすく伝えるために発展していった分野であり、講義で扱う内容は、実験等で得られた数値データを、表やグラフ化する際に活用することが期待される。
授業を通して、情報を伝える相手によってどの様に伝えるべきか、またどの様な表現をするべきか、情報をデザインするための思考とアウトプット能力を育てていく。また、情報デザイン及びビジュアル化の例を、芸術分野の資料を用いながら進めていくことで、実践における正解はなく、自身の目で見て分析し、表現していくことの重要性を伝えていく。
本講義のねらいは、講義を通して得られた知識や技術を、学会での口頭発表やポスター発表等、他者との交流場面で実践する能力を身につけることにある。また、講義で扱う知識や技術は日常のコミュニケーション場面においても活用が期待出来、コミュニケーション能力の向上も期待される。加えて、これらを的確に表現するためには、自身の研究に対する深い理解が求められる。授業を通して、改めて自身の研究と向かい合う機会が得られることも期待される。
本授業はアカデミアにおける情報のビジュアライゼーションを目的とした授業であるため、その他の用途(ビジネス等)での活用で活かせる点もあれば、そうでない点も存在します。ビジネス目的の授業ではないため、そのようなコンテンツを期待する場合は期待しているものと授業内容が異なる場合があるため、ご了承ください。
到達目標
本講義を履修することにより、情報デザイン及びビジュアル化に対する知識と実践能力を身につけることを目標とする。
・情報をデザインすることの重要性を知る
・伝える相手や発表手段に適したデザイン及びビジュアル化があることを知り、実際に活用できる
・自身の研究内容を適切な時間・範囲にまとめて伝えることができる
・自身が考えたデザイン及びビジュアルを的確に表現することができる
・自身の感覚的な印象を、分析的かつ総合的に言葉にし、相手に伝えることができる
・他者との議論を通じて、情報を多角的に捉えることができる
キーワード
情報デザイン、ビジュアル化、インフォメーショングラフィック、コミュニケーション、学会発表、美術、ビジュアルリテラシー
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
- 私たちの日常にはビジュアルによるコミュニケーションがあふれています。身の回りの情報がどのようにビジュアルを用いて私たちに「わかりやすく」表現されているのか、まずそれに気づくことが重要です。
授業の進め方
情報デザインを考える上で重要な要素を各講義ごとにテーマとして扱う。授業では各テーマの基本知識の講義を行ったのち、要素を用いたワークに取り組む。また、履修生同士のピアレビューを通じた相互批評を行い、制作物に対する批判的思考を養う。最終的に、授業を通して修得した知識を用いて、情報デザイン及びビジュアル化の実践・発表、及びケーススタディに取り組む。
本授業は基本的に対面で実施するが、授業内容によってZoomを用いたライブ型にて実施する回もある。加えてシステムに附帯するブレイクアウトシステムにてディスカッションを行うため、ディスカッションが苦手な人は履修をお勧めしません。
なお、本シラバスの授業計画は予定であり、学修状況の進度により進め方を変える可能性がある。
授業では、チャット等で随時質問を受け付ける。また毎回オンライン上でワークシートの提出を課し、必要があればT2SCHOLAで解答を共有するなど、学修状況の確認を行う。
---8月18日追記
・2023年度、この科目の担当者は昨年度から変更になります
・現在表示されている担当者は変更前の情報で、新しい担当者名は9月中旬に反映する予定です
・担当者名以外のシラバス情報は、新しい担当者の授業内容に修正済みです
---10月17日追記
現在担当者名は正しい情報になっています
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 授業ガイダンス:情報の伝え方、情報デザインの重要性、ビジュアル化の可能性について | 情報デザインの重要性を実感できるようになる |
第2回 | 情報デザイン基礎事項ー伝え方、伝わりやすさについて | 誰に対し、どの様に見せたいかによって伝え方が変化することを理解し、実践で生かせるようになる |
第3回 | 情報デザイン要素(1)ーかたち | かたちが起こす作用について理解し、目的に適ったかたちの使い方ができるようになる |
第4回 | 情報デザイン要素(2)ー文字とレイアウト | 情報デザインにおける書体の重要性と、可読性を意識したレイアウトについて理解し、目的に適った使い方ができるようになる |
第5回 | 情報デザイン要素(3-4)ー色/ダイアグラム | 色に関する基本知識と作用について理解する。また、ダイアグラムの事例から、情報の整理とモデル化ができるようになる |
第6回 | 情報ビジュアル化実践(1)ー制作シートの活用 | 自身の研究情報をビジュアル化するための骨子を作成し、ビジュアル化の具体的な例を提案する |
第7回 | 情報ビジュアル化実践(2)ー制作・発表 | 研究情報をビジュアル化した制作物に対してピアレビューを行う。他者に対して授業で得られた知識を用いてフィードバックを行うと同時に、他者から自身の制作物の意見をもらい、ブラッシュアップする点を検討する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
必要に応じて指定する。
参考書、講義資料等
参考書
・原木 万紀子, (2022), 大学生のためのビジュアルリテラシー入門, ISBN: 978-4-326-05019-2
・Edward R. Tufte. (2006). Beautiful Evidence. Graphics Pr. ISBN: 0961392177
・原木 万紀子, (2018), 情報と芸術のあいだ, 勁草書房, ISBN:978-4-326-80059-9
・原木 万紀子, (2018), 伝わる医療の描き方 患者説明・研究発表がもっとうまくいくメディカルイラストレーションの技術, ISBN:978-4-7581-1829-3
講義資料:T2SCHOLAを通じてデータ配布
成績評価の方法及び基準
毎授業のワークシート(40%)
授業を通して修得した知識を使って作成した成果物(60%)
ワークシートは、授業当日に提出されたもの以外はいかなる理由でも減点の対象として扱います。
関連する科目
- 特になし
履修の条件・注意事項
事前に身につけているべき知識や技術はない。
履修期間中は、物事を視覚的に観察する意識を心がけ願いたい。
その他
---8月18日追記
・2023年度、この科目の担当者は昨年度から変更になります
・現在表示されている担当者は変更前の情報で、新しい担当者名は9月中旬に反映する予定です
・担当者名以外のシラバス情報は、新しい担当者の授業内容に修正済みです
---10月17日追記
現在担当者名は正しい情報になっています