2023年度 学院等開講科目 環境・社会理工学院 社会・人間科学系 社会・人間科学コース
政治・法律・行政分野方法論S1
- 開講元
- 社会・人間科学コース
- 担当教員
- 川名 晋史 / 赤羽 早苗
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 金3-4 (W9-910) / 金3-4 (W9-327(W936))
- クラス
- -
- 科目コード
- SHS.P461
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 1~2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
【1Q】川名担当
社会科学における定性的研究の方法論、およびリサーチデザイン等について学ぶ。
【2Q】赤羽担当
フィールドワークや観察などの社会科学研究の手法と倫理を学修します。私たちは研究を通じて通じて「他者」と出会い、その「他者」を表象します。また学問的な見地に基づき、様々な現象を分析し、記述します。しかし、この表象という行為には、危うい暴力が潜んでいます。授業では「知と権力」の問題を考え、他者を記述することの可能性と課題を考えます。
到達目標
【1Q】川名担当
近年の社会諸科学における事例研究に関する議論を理解する。
【2Q】
①社会科学の手法を学修する。
②他者を表象することの難しさを理解し、その危険性を知る。
キーワード
【1Q】
ケーススタディ、リサーチデザイン
【2Q】
研究倫理、手法
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
【1Q】各回、担当者が指定図書の内容を報告し、それにもとづき全員で討議する。
【2Q】
授業とディスカッション、リサーチアクティビティ、プレゼンテーションを組み合わせながら進める
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス | なし |
第2回 | 認識論 | 『社会科学の考え方』第1章 |
第3回 | 理論とはなにか | 『歴史から理論を創造する方法』序章、第1章 |
第4回 | 説明とはなにか | 『歴史から理論を創造する方法』第2章 |
第5回 | 帰納/演繹/アブダクション | 『歴史から理論を創造する方法』第3章、第4章 |
第6回 | 過程追跡 | 『歴史から理論を創造する方法』第5章 |
第7回 | 事例としての歴史 | 『基地の消長』序章、第1章、終章 |
第8回 | 研究倫理, フィールドワーク | 『社会科学の考え方』第9章 研究倫理, フィールドワークについて学ぶ |
第9回 | エスノグラフィー(参与観察) 文化・伝承の表象ー 批判的人種理論 | 『社会科学の考え方』第6章 |
第10回 | 言説分析 ジェンダーの表象ージェンダー・セクシュアリティ論 | 『社会科学の考え方』第8章 |
第11回 | リサーチアクティビティ(1)発表 | リサーチアクティビティー(1) |
第12回 | インタビュー 社会的に疎外されたグループの表象: 批判的人種理論、インターセクショナリティー論 | "Methods and Methodology in Social Research" Chapter 5 (in Japanese). |
第13回 | 横断的・縦断的研究 調査票調査(アンケート) 生態学的システム理論 | 『社会科学の考え方』第4章 『社会科学の考え方』第7章 |
第14回 | リサーチアクティビティ(2)発表 まとめ | リサーチアクティビティー(2) |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
野村康『社会科学の考え方』名古屋大学出版会、2017年
保城広至『歴史から理論を創造する方法』勁草書房、2015年
参考書、講義資料等
適宜用意する。
成績評価の方法及び基準
【1Q】
各回における討議(60%)と発表(40%)による評価。
【2Q】
各回における討議(20%), リサーチアクティビティ(20%x2=40%), レポート(40%)による評価。
関連する科目
- SHS.P441 : 政治・法律・行政分野特論S1A
- SHS.P442 : 政治・法律・行政分野特論S1B
- SHS.P443 : 政治・法律・行政分野特論F1A
- SHS.P444 : 政治・法律・行政分野特論F1B
- SHS.P462 : 政治・法律・行政分野方法論F1
履修の条件・注意事項
社会科学についての一定の知識があることが望ましい
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
shinji.kawana[at]ila.titech.ac.jp
sanae.akaba[at]ila.titech.ac.jp
その他
指定された教科書を必ず用意すること