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2023年度 学院等開講科目 環境・社会理工学院 融合理工学系 エネルギーコース

ふく射輸送学

開講元
エネルギーコース
担当教員
花村 克悟
授業形態
講義 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火7-8 (I3-203(I321))
クラス
-
科目コード
ENR.K440
単位数
100
開講時期
2023年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年7月8日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本講義は1クォーター(7週間)の開講で、伝熱工学の分野で学ぶふく射伝熱の知識を基盤として、物体表面間のふく射交換、媒体内でのふく射輸送の定式化と解法、実在物体のふく射物性、ふく射の本質である電磁波伝搬の定式化等について講述するとともに、遠方場および近接場におけるふく射輸送を熱移動制御やエネルギー変換、計測等へ応用した事例と効果について述べます。毎回の授業で演習もしくは宿題を課します。

到達目標

【到達目標】本講義では、物体表面間のふく射交換、媒体内でのふく射の振る舞いと、電磁波としてのふく射の本質を理解した上で、それらの知識を熱移動制御やエネルギー変換、計測等へ応用し、その効果・影響を評価できることを目標とします。
【テーマ】電磁波を介したエネルギー輸送であるふく射輸送を、その本質から理解し、実際の工学問題へ応用するための知識や方法論を学ぶとともに、非線形な現象であるふく射輸送が熱伝導や対流伝熱等と重畳したときの効果や影響、さらにエネルギー変換量を評価するための基礎能力を身に付けます。

キーワード

ふく射伝熱、ふく射輸送方程式、黒体、灰色面、遠方場と近接場

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

授業は講義を中心として進め、内容に応じて演習を行う。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 イントロダクション:ふく射の放射機構と反射・吸収・透過 ふく射の放射機構や反射、吸収、透過といった現象を理解する。
第2回 吸収・放射・散乱性媒体内におけるふく射輸送 吸収、放射、散乱性媒体内におけるふく射輸送方程式の定式化とその適応について学ぶ。
第3回 実在物体・灰色表面のふく射性質とガスによるふく射 実在表面間および灰色表面間や実在ガスを含む場合のふく射交換について学ぶ。
第4回 電磁波としてのふく射の本質 ふく射を電磁波と考えた場合の伝播機構について学ぶ。
第5回 遠方場および近接場ふく射輸送 伝播する遠方場ふく射と表面近傍にのみ存在する近接場ふく射について理解する。
第6回 ふく射輸送の計測と温度制御への応用 ふく射輸送の計測手法について学び、温度制御への応用について学ぶ。
第7回 ふく射輸送制御とエネルギー変換への応用 波長によるふく射輸送制御について学び、エネルギー変換への応用を考える。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

必要に応じて資料を配付

参考書、講義資料等

John. R. Howell, Robert Siegel, M. Pinar Menguc: Thermal Radiation Heat Transfer, Fifth Edition, CRC Press (Tayler & Francis Group) (2011)

成績評価の方法及び基準

ふく射輸送における基礎項目の理解と、工学問題へそれらを応用した際の効果を評価できるかを、演習・宿題(30%)と期末試験(70%)によって成績評価する。

関連する科目

  • MEC.E311 : 伝熱学

履修の条件・注意事項

特になし。