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2023年度 学院等開講科目 情報理工学院 情報工学系 知能情報コース

生体信号処理と医工学的利用

開講元
知能情報コース
担当教員
吉村 奈津江
授業形態
講義 (ハイフレックス型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火5-6 (G1-106(G112)) / 金5-6 (G1-106(G112))
クラス
-
科目コード
ART.T554
単位数
200
開講時期
2023年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2025年7月8日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本講義では、様々な生体信号の種類とその信号処理方法を学び、結果を医学的な診断や工学的なインタフェースとして応用する最近の動向を学ぶ。特に脳活動信号を用いたトピックについて多く取り上げ、計測手法や処理方法の違いにより抽出できる情報の違いを理解し、それらの情報が医療や社会にどのように貢献し得るかを学ぶ。

到達目標

生体信号の種類と信号処理方法を習得し、得られる情報の内容を理解した上で、医療や社会に役立たせる思考を身につけることを目標とする。

キーワード

時系列信号処理、神経科学、生体医工学、機械学習、ブレインマシンインタフェース

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

生体信号の種類やメカニズム、およびそれらを医療や工学に応用した事例を講義資料(スライド)を用いて講義し、演習を行う。ワークショップでは、生体信号計測の体験、専門家の講演、または自ら行った論文調査についてまとめて発表を行う。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回

イントロダクション

生体信号について概観し、本講義の目的を理解する。
ワークショップの日程割り当てと発表論文を決定する。

第2回

生体信号の種類

心電図、筋電図、脳波などの生体信号の発生機序と計測方法を理解する。

第3回

生理的指標(自律神経系)

心拍、血圧、瞳孔径、筋収縮、発汗、末梢皮膚温などが表す情報を理解する。

第4回

心電図

生体信号を医療または工学に役立たせるために必要な機械学習の概念について理解する。

第5回

筋電図

筋電信号の計測法とそれを用いた医工学的利用について理解する。

第6回

血流動態信号(fMRI)

機能的磁気共鳴画像法の計測原理とそれを用いた医工学的利用を理解する。

第7回

神経活動電位と脳波

脳神経細胞と脳波計測から得られる情報を理解し、脳領域ごとの機能概要について理解する。

第8回

信号の前処理と特徴抽出

脳神経細胞や脳波信号から機械学習を用いて情報抽出を行う際に一般的に行われる前処理や特徴抽出法について理解する。

第9回

運動情報の抽出

脳波、神経細胞、fMRIなどを用いて運動情報を抽出する事例を理解する。

第10回

言語情報の抽出

脳波、神経細胞、fMRIなどを用いて発話情報を抽出する事例を理解する。

第11回

ブレインマシンインタフェース

P300, SSVEPなどの脳波から得られる基礎的な現象を用いたブレインマシンインタフェースを理解する。

第12回

ワークショップ1

生体信号を用いたインタフェースの体験または専門家の講演

第13回

ワークショップ2

本講義に関する論文の学生による紹介と議論を行う

第14回

ワークショップ3

本講義に関する論文の学生による紹介と議論を行う。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

なし。講義資料を配布する。

参考書、講義資料等

特になし

成績評価の方法及び基準

レポート、演習、およびワークショップの成果物により評価する。

関連する科目

  • XCO.T489 : 基盤人工知能
  • XCO.T487 : 基盤データサイエンス
  • XEG.G301 : データサイエンスのための統計
  • LAS.I131 : 基礎データサイエンス・AI

履修の条件・注意事項

MatlabおよびPythonを使えるPCまたは環境を準備でき、基礎的な操作を理解していること。

その他

Google Colaboratory を使って演習を行う場合もありますので、各自 Google アカウントを取得し、Google Drive でのファイルアップロード/ダウンロードができるようにしておいてください.