2023年度 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系
有機化学第六(アミン)
- 開講元
- 応用化学系
- 担当教員
- 石曽根 隆
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (M-123(H111))
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.B316
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
[講義の概要] 複雑な分子骨格構築に極めて重要な「カルボニルα置換反応」および「カルボニル縮合反応」と、ヘテロ原子を含む化合物群に特有な性質を理解するために、「アミンと複素環」について解説する。また、ペリ環状反応についても述べる。
[講義のねらい] カルボニル基が複雑な分子骨格を与える大きな要因の一つは、α位の水素原子の特性である。本講義では、「エノール」と「エノラートイオン」の性質と反応機構を理解し、炭素・炭素形成反応を設計できる能力を養う。また、有用な化合物の多くに含まれる、アミンと複素環の構造と反応を理解する。さらに、軌道相互作用によって制御される分子変換反応について学ぶ。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1)エノールとエノラートイオンの生成と性質を理解できる。
(2)カルボニルα置換および縮合反応の機構を理解し、ほしい化合物の合成法を考えることができる。
(3)アミンの性質を理解し、様々な反応への利用を考えることができるようになる。
(4)複素環の構造と性質を理解し、合成と反応を説明できるようになる。
(5)分子軌道を用いて反応を説明できるようになる。
キーワード
カルボニルα置換反応、カルボニル縮合反応、アミン、複素環化合物、ペリ環状反応、有機合成化学
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本講義は、(1)カルボニルα置換反応、(2)カルボニル縮合反応、(3)アミン・複素環化合物、(4)ペリ環状反応、の順番で進める。そして最終回に、理解度確認のための演習と解説を実施する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | エノールとエノラートイオン | エノールとエノラートイオンについて説明できるようになる。 |
第2回 | カルボニルα置換反応 | カルボニルα置換反応について説明できるようになる。 |
第3回 | アルドール反応 | アルドール反応について説明できるようになる。 |
第4回 | クライゼン縮合、マイケル反応 | クライゼン縮合とマイケル反応について説明できるようになる。 |
第5回 | アミンと複素環の合成 | アミンと複素環の合成について説明できるようになる。 |
第6回 | アミンの反応とペリ環状反応 | アミンの反応、ペリ環状反応について説明できるようになる。 |
第7回 | 理解度確認のための演習と解説 | 第1〜6回の講義内容を理解し、演習問題に解答できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
マクマリー有機化学(中)第9版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807909131
マクマリー有機化学(下)第9版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807909148
マクマリー有機化学(中)第8版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908103
マクマリー有機化学(下)第8版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908110
参考書、講義資料等
マクマリー有機化学 問題の解き方(第9版)英語版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807909155
マクマリー有機化学 問題の解き方(第8版)英語版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908066
成績評価の方法及び基準
理解度確認のための演習(90%)、授業参加度(10%)(授業参加度は授業での討論、小テストなどにより算出する)
関連する科目
- CAP.B211 : 有機化学第一(アルカン)(応用化学)
- CAP.B212 : 有機化学第二(アルケン)
- CAP.B213 : 有機化学第三(芳香族)
- CAP.B214 : 有機化学第四(求核置換反応)
- CAP.B315 : 有機化学第五(カルボニル化合物)
履修の条件・注意事項
履修の条件は設けないが、有機化学第一(アルカン)(応用化学)、有機化学第二(アルケン)、有機化学第三(芳香族)、有機化学第四(求核置換反応)、有機化学第五(カルボニル化合物)を履修していることが望ましい。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
ishizone.t.aa[at]m.titech.ac.jp(石曽根 隆)
ktanaka[at]apc.titech.ac.jp(田中健)
オフィスアワー
メールで事前予約すること。