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2023年度 学院等開講科目 物質理工学院 材料系

セラミックス実験第三

開講元
材料系
担当教員
生駒 俊之 / 山口 晃 / HUBAREVICH HANNA / 久保田 雄太 / 岡本 一輝 / 安原 颯
授業形態
実験等 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火5-8 (S7-204, S7-207, S7-209) / 金5-8 (S7-204, S7-207, S7-209)
クラス
-
科目コード
MAT.C352
単位数
002
開講時期
2023年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2025年7月8日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

セラミックスバルク材料の誘電率,電気伝導性などの物性評価に関する『基礎実験』を行い,固体材料の電気的性質に関する基本的な物理とその実験法を理解した上で,これらに及ぼす固体の性質(結晶相、微構造、化学組成、密度等)との関係を,製造プロセスの工程条件と対応付けて理解する。また,履修者自らが興味を持った材料について、合成や評価を行う『アドバンス実験』を行い,実験計画の立案,実験方法の創意工夫と実験の実践,研究成果の発表を通じ,学んだ基礎概念の運用能力を涵養する.

到達目標

【到達目標】 セラミックス実験第二では,光学的,機械的,熱的性質に関する実験を行ったが,本実験では固体材料の電気的性質に関する基本的な物理を理解し,独創的な問題意識・企画力・実行力・表現力に富む有為な材料研究者となるための基礎を修得することを目的としている. 
【テーマ】 本講義では,誘電体材料であるチタン酸バリウムセラミックスを作製後,その電気特性を評価し,これらを通して固体物理の基礎を修得するとともに,その知見を基にして,自らテーマ設定を行い実践するアドバンス実験(新材料の合成および物性の評価)を行う.なお,本講義は『セラミックス実験第二』と連携している.

キーワード

バルクセラミックス、強誘電体、誘電率、電気伝導性

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

基礎実験およびアドバンス実験をグループ単位で行う。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 実験を行うための基礎講義 基礎実験1:原料粉末の秤量・混合・仮焼 講師より機能性セラミックス材料に関する基礎的な講義を受け、本実験の内容・意義を理解する 秤量・混合・仮焼の実験手続きを学ぶ
第2回 基礎実験2:チタン酸バリウム粉末の成形と焼成 粉砕、金型成形、焼成の方法を学ぶ
第3回 基礎実験3:結晶相の同定 構成相の同定方法を学ぶ
第4回 基礎実験4:密度測定と電極形成 密度測定および電極形成方法について学ぶ
第5回 基礎実験5:格子定数と電気特性の評価 チタン酸バリウムの結晶構造と電気特性の関係を理解する
第6回 基礎実験6:誘電率の温度依存性の測定 チタン酸バリウムの相転移について理解する
第7回 基礎実験7:導電率の温度依存性の測定 チタン酸バリウムの相転移について理解する
第8回 アドバンス実験の計画立案と検討 アドバンス実験の内容を企画し、計画書を作成する。
第9回 アドバンス実験1 実験計画に基づいて実験を遂行する
第10回 アドバンス実験2 実験計画に基づいて実験を遂行する
第11回 アドバンス実験3 実験計画に基づいて実験を遂行する
第12回 アドバンス実験4 実験計画に基づいて実験を遂行する
第13回 アドバンス実験5 実験計画に基づいて実験を遂行する
第14回 発表討論会:アドバンス実験の成果発表 実験成果を発表し、議論を深める

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね50分を目安に行うこと。

教科書

教科書:「セラミックス実験2023」東京工業大学材料系材料コース編

参考書、講義資料等

参考書:『セラミックス基礎講座1セラミックス実験』 東京工業大学無機材料工学科編 内田老鶴圃
この他に,補足用の講義資料も配布する.

成績評価の方法及び基準

すべての講義・実験・発表会に出席し,提示された課題を遂行すること.課題は指定の様式・内容を伴ったものを提出し受理されること.以上の用件を満たせば、提出されたレポートの内容、実験・発表会の取り組み態度などにより総合的に評価する.

関連する科目

  • MAT.P215 : 無機化学
  • MAT.P301 : 固体物理学(格子系)
  • MAT.P303 : 固体物理学(電子系)

履修の条件・注意事項

1・2年次にセラミックスに関する基礎知識を習得していることが望ましい。