2023年度 学院等開講科目 工学院 情報通信系 情報通信コース
情報通信工学統合論I
- 開講元
- 情報通信コース
- 担当教員
- 山田 功 / 尾形 わかは / 府川 和彦 / 山口 雅浩 / 植松 友彦 / 中山 実 / 山岡 克式 / SLAVAKIS KONSTANTINOS / 笠井 健太 / 篠﨑 隆宏 / 松本 隆太郎 / 西尾 理志 / 實松 豊
- 授業形態
- 講義 (ブレンド型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月1-2 (WL2-201(W621)) / 木1-2 (M-178(H1101))
- クラス
- -
- 科目コード
- ICT.A402
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
現代の情報通信システムは,情報通信工学の膨大な知見を基盤として構築されている。将来,情報通信分野で第一線の研究者や関連産業の経営幹部候補として活躍していくためには細分化された分野の基本概念を個別に学ぶだけでは不十分であり,情報通信システムの土台となる通信・信号処理分野を統合して理解する視座を獲得しておく必要がある。本講義では,情報通信工学の中で特に通信・信号処理分野の骨格を構成する重要なアイディアを厳選し,これらを相互に関連付けて体系的に解説することにより,情報通信システムにおけるこれらの役割を理解し,上記の視座を獲得する一助となることをねらいとしている。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する
1) 広範な通信・信号処理分野の骨格を形成する学問領域に現れる重要な概念やアイディアについて正しく説明できるようになる。
2) 情報通信システムにおけるこれらの役割を理解し,通信・信号処理分野を統合して理解する視座を身につけることができる。
キーワード
通信・信号処理
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
通信信号処理分野の学習に不可欠な数理を復習した後、この分野の基礎的な内容を俯瞰する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 数学的準備1-解析学の復習 (山田) | 多変数の微分,複素関数論の基本定理を説明せよ |
第2回 | 数学的準備2-線形代数学の復習 (植松) | ベクトル空間、行列と線形写像, 固有値問題を説明せよ |
第3回 | 情報理論1 (松本) | エントロピー,ハフマン符号化について説明せよ |
第4回 | 情報理論2 (笠井) | 相互情報量,通信路容量について説明せよ |
第5回 | 符号理論 (笠井) | 線形ブロック符号について説明せよ |
第6回 | 情報セキュリティと暗号1 (尾形) | 共通鍵暗号と公開鍵暗号について説明せよ |
第7回 | 情報セキュリティと暗号2 (尾形) | RSA暗号とディジタル署名について説明せよ |
第8回 | ネットワーク (山岡) | 通信システムの構成と階層モデル, 交換技術, トランスポートプロトコル,MACプロトコルについて説明せよ |
第9回 | 通信方式1 (府川) | ディジタル変調方式,OFDM,MIMOについて説明せよ |
第10回 | 通信方式2 (西尾) | 無線通信とそのネットワーク構成について説明せよ |
第11回 | 信号処理1 - フーリエ解析・最小二乗推定 (スラバキス) | フーリエ解析, 最小二乗推定について説明せよ |
第12回 | 信号処理2 - レーダー信号処理(實松) | レーダーの主な変調方式と信号検出法について説明せよ |
第13回 | 信号処理3- 音声処理 (篠崎) | 音声認識や音声合成のための音声分析や統計的モデル化について説明せよ |
第14回 | 信号処理4-画像処理 (山口) | ディジタル画像の表現法について説明せよ |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
なし
参考書、講義資料等
必要に応じて講義開始時に資料を配布する。
成績評価の方法及び基準
学習目標の達成度をレポートや演習問題の解答等から評価する。
関連する科目
- ICT.A413 : 情報通信工学統合論II
履修の条件・注意事項
教育効果維持の観点から、原則として、情報通信系、ライフエンジニアリングコース、エンジニアリングデザインコースに所属する大学院学生に限って履修を認める。また、各回の講義項目について既に学習経験がある受講者を想定して講義を進める。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
kenta[at]ict.e.titech.ac.jp
オフィスアワー
メールで事前に予約すること。
その他
「ネットワーク」の回のみZoomで遠隔講義,それ以外の回は全て対面講義で実施する.