2023年度 学院等開講科目 工学院 経営工学系
マクロ経済学第二
- 開講元
- 経営工学系
- 担当教員
- 森田 裕史
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火1-2 (W9-326(W935)) / 金1-2 (W9-326(W935))
- クラス
- -
- 科目コード
- IEE.B204
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
この講義ではマクロ経済学第一で学習したモデルを拡張もしくは応用し,経済成長や失業,政府の債務問題など現実において重要な意味を持つマクロ経済現象についての理解を深めることを目的とする.
具体的には,まず現実のマクロ経済の長期的傾向を把握するために重要なソローの経済成長理論を習得する.その次に,失業の発生要因や政策の方向性を議論し,最後に財政政策,金融政策の有効性と,景気循環理論について解説を行う.
到達目標
本講義を履修することにより,以下の知識と能力を修得する.
1) 経済成長プロセスにおいて資本蓄積,人口成長,技術革新が果たす役割を定性的,定量的の両面で理解する.
2) 年金制度に代表される,社会保障政策がもたらす世代間富の再分配の役割について理解する.
3) 最適な金融政策の決定に付随して起こる時間非整合性の問題について理解する.
4) 将来の所得に関する不確実性が消費・貯蓄決定に与える影響を理解する.
キーワード
ソローモデル,定常状態,黄金率,技術進歩,均斉成長経路,収束, 経常収支赤字,対外債務残高,摩擦的失業,構造的失業,リカードの等価定理,フィリップス曲線,時間非整合性,予備的貯蓄
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各トピックの講義終了後に課題を出す.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 講義の目的〜成長会計(1) | 成長会計の概念について理解する |
第2回 | 成長会計(2):日本経済の成長会計 | 戦後の日本経済の成長の源泉をデータから概観する |
第3回 | 労働市場の分析 (1):労働供給と需要の理論 | 労働供給と需要の理論について理解する. |
第4回 | 労働市場の分析 (2):失業の理論 | 失業のいくつかの発生要因について理解する. |
第5回 | 貨幣に役割と銀行の経済活動 | 貨幣と銀行部門の役割について理解する. |
第6回 | 財政政策のマクロ的効果(1):財政収支 | 財政収支について理解する. |
第7回 | 財政政策のマクロ的効果(2):社会保障 | 社会保障について議論する. |
第8回 | 理解度確認 | 第1回~第7回までの内容を概観し、中間試験を実施する |
第9回 | 金融政策のマクロ的効果(1) フィリップス曲線 | フィリップス曲線の定義と,データから得られる日本のフィリップス曲線の形状を把握する. |
第10回 | 金融政策のマクロ的効果(2) 動学的非整合性の問題 | 社会保障について議論する. |
第11回 | 動学的一般均衡モデル(1): 無限期間にわたる最適化 | 無限期間に渡る最適化の条件を導出する. |
第12回 | 動学的一般均衡モデル(2): ラムゼー・モデル | ラムゼー・モデルについて理解する. |
第13回 | 動学的一般均衡モデル(3):景気循環の理論 | 景気循環理論を理解する. |
第14回 | 講義全体のまとめ | 講義全体のまとめをする. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
講義初回までにアナウンスをする.講義スライド,資料をT2SCHOLAにアップする.
参考書、講義資料等
二神孝一・堀敬一 『マクロ経済学』有斐閣
柴田章久・宇南山卓『マクロ経済学の第一歩』有斐閣
平口良司・稲葉大『マクロ経済学 入門の「一歩前」から応用まで』有斐閣
N.グレゴリー・マンキュー 『マンキュー マクロ経済学』 東洋経済
成績評価の方法及び基準
中間試験と期末試験の結果に基づいて評価する
関連する科目
- IEE.B203 : マクロ経済学第一
- IEE.B201 : ミクロ経済学第一
- IEE.B202 : ミクロ経済学第二
- IEE.B332 : 応用マクロ経済学
履修の条件・注意事項
マクロ経済学第一を履修要件とする.