2023年度 学院等開講科目 理学院 地球惑星科学系 地球惑星科学コース
宇宙地球科学特論I
- 開講元
- 地球惑星科学コース
- 担当教員
- 石川 晃
- 授業形態
- 講義 (ハイフレックス型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (石川台2号館307室, Ishikawadai Bldg. 2, 307) / 金3-4 (石川台2号館307室, Ishikawadai Bldg. 2, 307)
- クラス
- -
- 科目コード
- EPS.A426
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
45.5億年の固体地球進化を解読するためには、現世地球の様々な造構場における火成作用を通じて、どのような化学分離過程が生じているのかを理解することが極めて重要である。この講義では、火成岩の多様性が生ずる基本原理を地質学的背景と共に概説し、固体地球の分化過程を広い時空間的枠組みの中で学習する。
到達目標
本講義の到達目標は、火成岩岩石学や固体地球化学について基礎的な内容を理解し、各種岩石の成因論と固体地球進化モデルがどのように関連しているかを理解することである。
キーワード
火成岩岩石学、固体地球化学、マグマ、地殻、マントル、地球進化
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
前半:各回の授業内容をよく読み、配付資料や参考書を用いて予習・復習を行うこと。
後半:前半に行った講義内容をもとに選択したトピックについてグループ発表を行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | かんらん岩成因論 地球マントルの化学組成 | マントルの構成物質を理解する |
第2回 | 玄武岩成因論1 中央海嶺における火成作用 | 玄武岩マグマの生成(部分溶融)と進化(結晶分化)過程を理解する |
第3回 | 玄武岩成因論2 島弧火山の多様性 | 沈み込み帯におけるマグマ発生とその多様性を理解する |
第4回 | 玄武岩成因論3 ホットスポット、洪水玄武岩、マントルプルーム | プレート内火成活動におけるマントルプルームの役割を理解する |
第5回 | 花崗岩成因論 花崗岩の分類と大陸成長 | 大陸地殻の形成過程とその時代変遷を理解する |
第6回 | エクロジャイト成因論 変玄武岩の分類と造山作用 | 様々な地殻ーマントル物質循環を理解する |
第7回 | コマチアイト成因論 | コマチアイトマグマの地質学的意義を理解する |
第8回 | キンバライトと太古代クラトン | 太古代クラトンの地質学的意義を理解する |
第9回 | グループ発表1 マントルかんらん岩 | マントルの化学組成に関する問題点を理解する |
第10回 | グループ発表2 中央海嶺玄武岩 | 玄武岩マグマの生成モデルに関する問題点を理解する |
第11回 | グループ発表3 島弧火成活動 | 沈み込み帯におけるマグマ発生モデルの問題点を理解する |
第12回 | グループ発表4 マントルプルーム | マントルプルーム仮説の問題点を理解する |
第13回 | グループ発表5 大陸地殻の成り立ち | 大陸生成及び成長モデルの問題点を理解する |
第14回 | グループ発表6 コマチアイトマグマ | コマチアイトマグマ形成モデルの問題点を理解する |
第15回 | グループ発表7 テクトスフェアの形成モデル | テクトスフェア(クラトンかんらん岩)の形成モデルを理解する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
Paul C. Hess "Origins of Igneous Rocks" Harvard University Press
参考書、講義資料等
講義中に資料を配布する
成績評価の方法及び基準
(1)岩石の多様性を生む要因として火成作用がどのような役割を果たしているか、(2)固体地球の歴史がどこまで判明しているか、の理解度について、講義中の議論(30%)、およびグループ発表(70%)に基づいて成績を評価する。
関連する科目
- EPS.A201 : 地球惑星物質学序論
- EPS.A203 : 地球史概論
- EPS.A330 : 宇宙地球化学
- EPS.A331 : 地球物質学
- EPS.A336 : 地球惑星ダイナミクス
履修の条件・注意事項
履修の条件を設けない