トップページへ

2023年度 学院等開講科目 理学院 数学系 数学コース

幾何学特論G1

開講元
数学コース
担当教員
KALMAN TAMAS
授業形態
講義 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
金5-6 (M-112(H117))
クラス
-
科目コード
MTH.B507
単位数
100
開講時期
2023年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年7月8日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本講義では、結び目、絡み目、三次元多様体、Alexander 多項式、Morse 理論、Floer ホモロジー等の概念を理解するとともに、基本的な性質を自力で証明できることを目標とする。Floer ホモロジーは現代位相幾何学および周辺科学における先進的な分野であり、適用範囲の広い概念である。本講義では Heegaard Floer homology とその応用を学ぶ。

到達目標

この講義の目的は、受講生が研究を始められるよう、低次元トポロジーにおける重要事項を解説することである。

キーワード

結び目、絡み目、三次元多様体、Alexander 多項式、種数とファイバー性、Morse 理論、Floer ホモロジー

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 結び目、絡み目、その種数とファイバー性、結び目 Floer ホモロジーの性質 定義と性質の確認
第2回 Alexander 多項式(無限巡回被覆、Rolfsen’s surgical view、Seifert 行列)、Seifert の定理 定義と性質の確認
第3回 Neuwirth の定理、Alexander 多項式の Fox calculus による定義 定義と性質の確認
第4回 Kauffman’s state model、Conway のスケイン関係式、grid diagrams 定義と性質の確認
第5回 結び目 Floer ホモロジーの組み合わせ的な定義、次数、Euler 標数 定義と性質の確認
第6回 d^2=0 や不変性の証明、一般的な Floer ホモロジーの概要 定義と性質の確認
第7回 Morse 函数、Morse の補題、sublevel set の変化、三次元多様体の Heegaard 分解 定義と性質の確認

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,参考書等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

講義の概略として, Juhasz 氏の論文 (arXiv:1310.3418) と Manolescu 氏の論文 (http://arxiv.org/abs/1401.7107) を使う。
Morse 理論については, Hutchings 氏の講義ノートが参考になる。(http://math.berkeley.edu/~hutching/teach/276-2010/mfp.ps)

成績評価の方法及び基準

レポート課題(100%).

関連する科目

  • MTH.B202 : 位相空間論第二
  • MTH.B301 : 幾何学第一
  • MTH.B302 : 幾何学第二

履修の条件・注意事項

代数トポロジー(ホモロジー、コホモロジー、基本群等)を仮定する。基本的な複素解析を知っていることが望ましい。

その他

掲載されたトピックを変更する権利を保持する。もし聴講者が昨年の同じコースと重なるようであれば、間違いなくトピックを変更する。例えば、Homfly多項式やHeegaard Floer理論のより高度な発展などが考えられる。