2023年度 学院等開講科目 理学院 物理学系
物性物理学II
- 開講元
- 物理学系
- 担当教員
- 村上 修一 / 古賀 昌久
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火1-2 (M-B107(H104)) / 金1-2 (M-B107(H104))
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.C342
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2023年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月8日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、物性物理学の発展的な内容について扱う。相互作用する電子系を扱う基本的手法について解説した後、磁性について説明する。さらに、超伝導現象に関する実験事実を概観した後、超伝導のBCS理論について説明する。そして、スピン流の物理学とトポロジカル絶縁体について説明する。本講義を履修することで、固体結晶で起こる多様で興味深い物理現象を理解し、それがいかに実験結果と対応するか理解できる。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1) 磁性・超伝導など、物質中における相互作用する電子系が示す物性が説明できる。
2) スピン流とトポロジカル絶縁体について説明できる。
キーワード
磁性、超伝導、スピン流、トポロジカル絶縁体
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義によって内容を解説する。なお第3,4,5,6回はオンデマンド型の授業となる予定で、詳細は講義中に説明する。また、適宜T2SCHOLAやgoogle forms等を用いて、学修状況の確認や質問への回答を行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ベリー曲率の基礎 | ゲージ場とベリー曲率の基礎について理解する |
第2回 | 量子ホール効果I | ホール伝導率の量子化とカイラルエッジ状態について理解する |
第3回 | 量子ホール効果II | 磁場中の電子とランダウ準位について理解する |
第4回 | スピン流の物理 | スピン流の物理とスピンホール効果について理解する |
第5回 | トポロジカル絶縁体I | 時間反転対称性、スピン軌道相互作用について 理解する |
第6回 | トポロジカル絶縁体II | 量子スピンホール効果とヘリカルエッジ状態について理解する |
第7回 | トポロジカル半金属 | トポロジカル半金属について理解する |
第8回 | 電⼦間相互作⽤とハートレー近似 | 電⼦間相互作⽤の効果について理解する |
第9回 | ハートレーフォック近似と交換相互作⽤ | 電⼦間相互作⽤の取り扱いについて理解する |
第10回 | ⾦属強磁性 | ⾦属強磁性のメカニズムについて理解する |
第11回 | 局在磁気モーメントと反強磁性 | 磁性について理解する |
第12回 | 超伝導現象 | 超伝導の性質について理解する |
第13回 | クーパー対 | クーパー対について理解する |
第14回 | BCSモデル | BCSモデルを導出する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
指定しない
参考書、講義資料等
必要に応じて講義内で指定する
成績評価の方法及び基準
レポートによる
関連する科目
- PHY.C340 : 基礎固体物理学
- PHY.C341 : 物性物理学I
履修の条件・注意事項
基礎的な固体物理学の知識を前提として講義を行う。そのため「基礎固体物理学」が履修済みであることが望ましい。